WRC2016/03/04

オジエがメキシコ初日リード、1.7秒差でヌービル

(c)VW

(c)Hyundai

 世界ラリー選手権第3戦ラリー・メキシコが3日のナイトステージで開幕、フォルクスワーゲン・モータースポーツのセバスチャン・オジエ(VWポロR WRC)がティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)に1.7秒差をつけて初日の首位に立っている。

 今季はPHスポールでの活動となるシトロエンは、クリス・ミークがレッキには参加したものの、ラリーをスタートすることなく今回はスキップしており、ややさみしい上位陣の顔ぶれとなるなか、明日からの本格的なステージを前に、木曜日の夜は大観衆が見守るなかでセレモニアルスタートを迎えることになった。

 初日は世界遺産で有名なグアナファト市の地下トンネルを舞台とする1.09kmのSS1、そしてレオンのサーキットで行われる2台併走のスーパーSSを2回走る、わずか5.69kmの一日だ。そのオープニングステージでは地下水が漏れ出して滑りやすくなった石畳のトンネルでマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)が激しくスライドしてあわや石の壁にヒットしそうになったほど難しいコンディションとなるなか、ヌービルが昨年に続いてこのステージを制してラリーをリードする。

 しかし、続く2.3kmのスーパーSSでの2回の走行するSS2とSS3ではともにオジエがトップタイムを奪ってヌービルを逆転、初日のリーダーとなっている。

 ヌービルは1.7秒差の2位、ヤリ-マティ・ラトバラとアンドレアス・ミケルセンのVW勢が3位と4位で続き、その後方にはダニエル・ソルドとヘイデン・パッドンのヒュンダイ勢が5位と6位につけており、VWとヒュンダイがトップ6を占める展開で初日をスタートすることになった。

 誰もが敬遠する難しいこのオープニングステージで昨年と同様に2番手の好タイムで発進したロレンツォ・ベルテッリ(フォード・フィエスタRS WRC)がフォード勢では最速の7位となり、マルティン・プロコップ(フォード・フィエスタRS WRC)、オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)、地元のベニート・グエラ(フォード・フィエスタRS WRC)が続いたあと、オープニングステージでミスをしたマッズ・オストベルグとエリック・カミリーのMスポーツ勢が11位と12位で初日を終えている。

 金曜日は54.21kmの長いエル・チョコラテから始まる7SS/145.15kmの一日。昨年も大きなドラマが発生したこのステージでまたも波乱が起きるのだろうか。

■総合順位(after SS3)
1. セバスチャン・オジエ 4分16.5秒
2. ティエリー・ヌービル  +1.7秒
3. ヤリ-マティ・ラトバラ +3.3秒
4. アンドレアス・ミケルセン +3.8秒
5. ダニエル・ソルド +4.1秒
6. ヘイデン・パッドン +4.6秒
7. ロレンツォ・ベルテッリ +5.7秒
8. マルティン・プロコップ +5.8秒
9. オット・タナク +5.9秒
10. ベニート・グエラ +6.0秒
11. マッズ・オストベルグ +8.1秒
12. エリック・カミリー +8.7秒