WRC2023/03/19

グリーンスミスが安定した走りでWRC2首位を堅持

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 グアナフアート・ラリー・メキシコのWRC2カテゴリーは土曜日のステージがかなり短縮されることになったが、ガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRS Rally2)が引き続きリードを保っている。

 土曜日のオープニングステージのSS11イバリッヤがエサペッカ・ラッピのクラッシュによって赤旗中断になり、後続のWRC2マシンは連続するSS12エル・モスキートとSS13デッラマデロも走ることができず、SS14ラス・ドゥナス・スーパースペシャル2のスタート地点に移動し、ここから朝のループをようやくスタートを切ることになる。

 ステージキャンセルは誰にとっても気が滅入ることだが、グリーンスミスにとっては良いニュースもあった。最も接近していたライバルのアドリアン・フールモー(フォード・フィエスタRally2)がチェックインの遅れにより、深夜に10秒のタイムペナルティを受けたため、前日からのリードが8.5秒から18.5秒に拡大したというものだ。

 それによって少し余裕ができたグリーンスミスは、午後は彼の新しいクルマに違ったセットアップを試すことにする。その結果は期待していたほどの効果は得られなかったものの、それでもフールモーのミスもあってさらにアドバンテージを拡大し、31.6秒差で日曜日の最終日の4ステージに臨むことになった。

 彼の前を走るRally1勢が消耗していく中、グリーンスミスは、彼がWRCで最後に参戦した昨年のラリー・ジャパンで達成した総合6位という結果の再現に向かっている。

「まあまあいい感じできている」とグリーンスミスは語っている。「新しいセットアップを試してみたけど、この状況ではおそらくそれを試す必要はなかったかもしれない。それによって午後がとても難しくなってしまって昨日の自分達のペースに及ばなかった。でも明日は元のセッティングに戻して、またペースを上げることができるはずだ」

 ファビア勢が占めるトップ5に、フールモーのフィエスタは唯一食い込んでいる。彼はペナルティにも関わらず、グリーンスミスとエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)の間でしっかりと2位を保持しているが、最終から1つ前のステージで2輪走行になる危うい場面があったため16.4秒の遅れをとり、リンドホルムに対して6秒という僅差に迫られて最終コントロールに到着している。

 オリヴァー・ソルベルグ(シュコダ・ファビアRS Rally2)は金曜日にパンクで1分30秒の遅れをとった後、追い上げを見せている。彼はこの日走行した5つのステージすべてを制し、SS17でパンクしたカイエタン・カイエタノヴィッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)を抜いて4位となり、表彰台まで41.2秒差と迫っている。