RallyCross2016/03/19

グロンホルム、次世代王者をオルスベルグで育てる

(c)Olsberg MSE

 オルスベルグMSEのゼネラルマネージャーに就任することがきまったマーカス・グロンホルムは、自身がコクピットに座りたい誘惑を断ち切って息子のニクラスや若い世代が成長することを支援したいと語った。

 オルスベルグMSEは今季の世界ラリークロス選手権に、チームオーナーであるアンドレアス・エリクソンの息子のケヴィンとグロンホルムの息子であるニクラスという19歳の二人を起用して参戦することを発表するとともに、驚くことにグロンホルムもゼネラルマネージャーとしてチーム運営に関わることを発表した。

 グロンホルムは、激しい勢いで成長する世界ラリークロス選手権で、将来、チームから次世代のチャンピオンを生み出すことに集中したいと語った。

「何と言えばいいのか、僕は大好きなこのスポーツで、アンドレアス(・エリクソン)とユッシ(・ピノマキ)、そしてオルスベルグMSEチームと共に働けることを楽しみにしている」とグロンホルム。

「僕は2008年にスウェーデンのホリェスでアンドレアスと共に初めてラリークロスのレースを走ったことを、今も昨日のことのように覚えている。信じられないほどのパワーと素晴らしいフィーリング、そして観客のための素晴らしいショーだった。今日のラリークロスを見てみると、以来どれほど大きな進歩があったか、そしてその一方で僕のWRC時代からのライバルであるセバスチャン・ローブやペター・ソルベルグが今もタイトル争いをしているのを目にすることは興味深い。現在のラリークロスを見ていて、僕自身もコックピットに乗り込みたい誘惑に駆られる日があることは、認めざるを得ない! しかし、このスポーツの未来は、今日の僕たちが何を生み出すかに掛かっている。今は新たなチャンピオンが誕生するべき時だ!」

「僕たちは次世代のチャンピオンを生み出すという自分たちの仕事に集中するつもりだ。僕たちのドライバーはそのためには多くの時間をマシンで過ごし、経験を積み、実際のレースを多く経験する必要がある。そのためニクラスとケヴィンの2人にとって、FIA世界ラリークロス選手権の12のレースだけでなく、国内レース数戦に参戦することも、成長のためには重要だ。また将来を担う真のチャンピオンになるためには、ドライバーとスポーツへの認識を高めるためにホームグラウンドでレースすることも重要だと思う」

 ケヴィン・エリクソンは2014年に17歳のときにRXライツカップでチャンピオンを獲得、また、グロンホルムの息子であるニクラスも昨年、フィンランド・ラリークロスチャンピオンを18歳で獲得している。マーカスは、二人の成長のための全面支援を約束した。

「ケヴィンとニクラスは二人共、別々の選手権で大きな成功を収めてきた。しかし、ここからが本番だ。トップになるためには最高レベルが必要とされる。それは彼ら次第だが、僕たちの手にも掛かっている。僕たちは、彼らが新しい靴を履いても成長できるように舞台を整えなければならない」とグロンホルム。

「彼らは得られるすべての助けを必要としているので、僕は自分の知識と経験を役立てるつもりだ。そしてチームと共に、様々な期待をコントロールすることが重要となるだろう。彼らの準備が整うその日が来るまで、我々はすべてのことから学び、何も証明する必要は無い」

「ニクラスの選手権へのフル参戦については、僕たちは実際にはまだフィンランドで必要とされる兵役の確認を待っているところだ。だから、サーキットでの真の走り方を若者に示すために、僕がいくつかのレースで代役として参戦する可能性だって否定できないよ・・・!」