WRC2016/04/22

パッドンがシェイクダウン最速、VW勢を上回る

(c)Hyundai

(c)VW

 ラリー・アルゼンチンのシェイクダウンが行われ、ヒュンダイ・モータースポーツNから出場するヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)が、フォルクスワーゲン・モータースポーツ勢を上回る4分02.9秒のトップタイムを奪った。パッドンがシェイクダウンで最速タイムを出したのは、昨年のラリー・デ・エスパーニャに続いて2回目となる。

 ラリー・アルゼンチンのシェイクダウンはサービスパークが置かれるヴィージャ・カルロスパスの近郊からカバロンガまでの6.01kmのグラベルステージで現地時間の朝8時からスタート、1回目の走行ではヤリ-マティ・ラトバラ(VWポロR WRC)がトップタイムを奪い、これにダニエル・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)が続く展開となったが、2回目の走行でパッドンは4分05.7秒のトップタイムを奪い、さらに3回目の走行でもこのタイムを2.8秒上回る4分02.9秒の最速タイムを記録した。

 パッドンは、新世代i20 WRCのフィーリングを絶賛するとともに新しいサスペンションがうまく働いた結果だと述べている。ヒュンダイは、カラムチタ渓谷のサンディで柔らかい路面や山岳地帯の岩だらけのステージの対策としてライドハイト仕様のサスペンションで臨んでいる。

「クルマはとてもよかったよ。けれど、トップタイムだったことに僕は驚いたよ。サスペンションが新しくなったこともよい方向に行っているんだと思う」と水曜日に29歳の誕生日を迎えたパッドンは語った。

「ここは明日以降走る典型的なアルゼンチンのステージではなかった。路面が柔らかいのは同じだけれど、明日以降の速いステージに比べればよりテクニカルなものだと言える。明日以降はペースノートの精度がきわめて重要になる。5速と6速のコーナーが連続するからね。速いところで走ってみなければ、本番でどうかなんてわからないよ。でも、OKだ、マシンのフィーリングはとてもいいものだからね」

 ラトバラはパッドンから1.3秒遅れの2番手タイム、アルゼンチンでの優勝経験がないチームメイトのセバスチャン・オジエ(VWポロR WRC)が2秒遅れの3番手タイムで続いている。

 VW勢が3台続くかに見えたが、最初の走行から好タイムを並べたヒュンダイのソルドがアンドレアス・ミケルセン(VWポロR WRC)を0.9秒上回って4番手のポジションとなり、ティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20 WRC)が6番手で続き、トップ6をヒュンダイとVWが分け合う形で占めることになった。

 DMACKタイヤのオット・タナクがMスポーツのマッズ・オストベルグを1.3秒上回ってフォード・フィエスタRS WRC勢最速となる7番手タイムとなっている。PHスポールのシトロエンDS3 WRCで出場するマルコス・リガトが8番手となっている。

 ラリー・アルゼンチンは21日木曜日現地時間19時(日本時間22日7時)にコルドバ市街地に設けられた1.5kmのシウダッド・デ・コルドバのステージ行われるスーパーSSで幕を開ける。

■シェイクダウンタイム(P1ドライバー)
1. ヘイデン・パッドン 4分02.9秒
2. ヤリ-マティ・ラトバラ 4分04.2秒
3. セバスチャン・オジエ 4分04.9秒
4. ダニエル・ソルド 4分05.9秒
5. アンドレアス・ミケルセン 4分06.8秒
6. ティエリー・ヌービル 4分07.6秒
7. オット・タナク 4分08.0秒
8. マッズ・オストベルグ 4分09.3秒
9. マルコス・リガト 4分12.2秒
10. ヘニング・ソルベルグ 4分13.5秒
11. エリック・カミリー 4分14.4秒
13. ロレンツォ・ベルテッリ 4分21.3秒