WRC2021/09/11

ブラチアがミケルセンを抑えてWRC2をリード

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 アクロポリス・ラリー・ギリシャWRC2ではボリビアのマルコ・ブラチア(シュコダ・ファビアRally2)がトリッキーなコンディションの中、力強い走りで僅差のリードを保って金曜日をステージを終えている。

 前日のアテネ市内での開幕ステージを終えて6位でこの日のスタートを切ることになったブラチアは、最初のステージで3位に順位を上げ、SS3から3連続のステージウィンを奪うと最終の1つの前のステージでトークスポーツのチームメイト、アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2)を抜いて首位に浮上する。

 ブラチアは最終ステージのエラティアでも最速タイムを叩き出してリードをわずかに広げ5.4秒差でラミアに到着している。

「すごく嬉しいよ。まったくの初めてのギリシャでアンドレアスと戦うことができている。彼はここで走った経験があるので、自分がここまでできたことにすごく満足している」とブラチアは語っている。

「サービスのない状況でラフなコンディションの中僕たちはプッシュしていたけど、クルマはとにかく完璧だ。この調子で続けていくことが必要だ。まだまだラリーは長いということも分かっているけど、ぼくたちはいい状態にあると思う」と彼は付け加えた。

 また、WRC2タイトルを争うマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 Rally2)は最初のステージでいきなり左フロントのドライブシャフトが破損するというトラブルに見舞われ、後輪駆動だけになったクルマで大幅にタイムを失いながら走行していたが、ティーバでのジャンプの着地で地面に叩き付けられた後ストップしている。

 ニコライ・グリアジン(フォード・フィエスタRally2)はクルマをシュコダからフィエスタに乗り換えての最初の参戦となったが、トラブルを回避し、2位のミケルセンから1分49秒7差の3位につけている。4位に8.9秒差でエストニアのゲオルグ・リンナマエ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が続いている。

 序盤をリードしたオリヴァー・ソルベルグ(ヒュンダイi20 N Rally2)はSS4でサスペンションのダメージを修理するためにストップしているが、そのままリタイアとなってしまった。

 一方、WRC3カテゴリーでは、クリス・イングラム(シュコダ・ファビアRally2エボ)が復帰戦となったこのアクロポリスでリードを奪うという幸先のいいスタートを切っている。

 イングラムは6月のラリー・イタリア・サルディニアでリタイアして以来となるが、ベルギーのSXMコンペティションを離れて、今回からトークスポーツチームに加入しての参戦となっている。

 イングラムは序盤からペースを保ち、各ステージですべて3位以内のタイムを記録している。アギイ・テオドリでは2回の走行とも最速タイムを叩き出し、カイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)との差を広げると、彼に10.4秒差をつけてWRC3でトップ、総合でも9位でフィニッシュしている。