WORLDWIDE2016/04/21

マシュー、来週の英選手権でカムバックへ

(c)M-Sport

 マシュー・ウィルソンは、イギリス・ラリー選手権(BRC)への復帰を計画している。彼は4月29〜5月1日に開催されるピレリ・ラリーにMスポーツのフォード・フィエスタR5エボで参戦する。

 60年以上の間、BRCは多くの若手ドライバーのキャリアを築いてきた。そして5人の英国ラリーチャンピオンが世界チャンピオンまで昇りつめたことを考えれば、BRCが新進気鋭のトップクラスの若手ドライバーたちを惹きつける理由は容易に納得がいく。

 選手権のレベル、多岐にわたるステージ、そしてプロフェッショナルな運営組織によって、BRCは意欲旺盛な若手ドライバーにとって、ラリーのキャリアを発進させるための完璧な舞台を提供してきた。2004年に17歳だったウィルソンも、まさしくここで、フォード・フォーカスRS WRCのステアリングを握り、彼のキャリアをスタートさせた。

 ウィルソンは今やMスポーツのマネージメント業務を担うようになったものの、リニューアルされたBRCの成功を目の当たりにして、再びステアリングを握り、彼がキャリアを開始した選手権を、2014年のウェールズ・ラリーGB以来となる自身の参戦でサポートしたいと考えたと語った。

 スコットランド出身のスチュアート・ラウドンが初めてマシューのコドライバーを務めるが、二人は2015年のラリー・モンテカルロでヘニング・ソルベルグのグラベルクルーを務めている仕事をした経験をもつ。二人は、北イングランドの最も有名な森林ステージで、ヨーロッパで最も才能溢れる若手ドライバーたちと競うことを目指す。

「リニューアルしたイギリス・ラリー選手権の成功と、開幕2ラウンドにおけるエントリーの質を見て、僕は本当に再び自らドライブしたい気持ちになったんだ。ピレリ・ラリーは素晴らしいイベントで、ここからすぐ近くで行われるので、僕たちのBRCへのサポートを示すには最適な方法だった」とウィルソンは語った。

「スチュアート・ラウドンが僕のコドライバーとなる予定だ。僕は彼と働くことを楽しみにしているよ。彼と参戦するのは初めてだが、昨年のラリー・モンテカルロで、僕たちはヘニング・ソルベルグのグラベルクルーの一員として一緒に仕事をした。僕は彼がとても良く働くことを知っているし、彼がノートに関しても素晴らしい仕事をしてくれるだろうと確信しているよ」

「これは挑戦となるだろう。ステージは恐らく本当にすぐ側だが、信じられないような話だけれど、僕は2004年以来、有名なキールダーの森でドライブしていないんだ! 僕たちの経験レベルは幾らか少ないだろう。特にすでに現地を熟知しているドライバーや、エルフィン(・エヴァンス)やクレイグ(・パリー)のように現在毎週のようにラリーをしているドライバーと比較するとね。しかし、僕たちが全力を尽くすことは確かだ」

 ピレリ・ラリーは、ラリー・アルゼンチンからわずか1週間後に開催される。ウィルソンの期待される復帰のためにマシンを再び整える時間はたった一日しかないため、Mスポーツにとっては時間との競争となるだろう。