WORLDWIDE2016/06/12

勝田貴元、フィエスタR5のデビュー戦で9位

(c)MM-Motorsport

 フィンランド・ラリー選手権第4戦サスタマラ-フイッテネン・ラリーが6月10日に行われ、最終ステージでトップタイムを奪った勝田貴元がフォード・フィエスタR5のデビュー戦を9位でフィニッシュしている。いっぽう、序盤から速さをみせた新井大輝はSS7でメカニカルトラブルのためにマシンを止めることになった。

 ウィンターシーズンが終わり、フィンランド選手権は第4戦サスタマラ-フイッテネン・ラリーから本格的な高速グラベルステージへと舞台を移し、TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムも、これまでのスバル・インプレッサWRX STI R4からフィエスタR5にマシンをスイッチし、いよいよここから新たなステップを迎えることになった。

 フィンランド・チャンピオンのユハ・サロ(プジョー208 T16 R5)や第3戦でフィンランド選手権初優勝を飾ったノルウェーのオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)の参戦に加え、地元の強豪が数多くエントリーするなか、サスタマラ・ラリーの14.26kmのオープニングステージではなんと新井がヴェイビーを0.1秒上回るベストタイムで発進、関係者を驚かせることになる。

 新井は次のステージでは地元勢の反撃で3位まで後退、さらにSS4では4位まで順位を落としたものの、SS5の2番手タイムで3位を取り返し、開幕戦アークティック・ラップランドに続く2度目の表彰台も期待させる速さをみせることになる。しかし、彼はSS7でメカニカルトラブルのためマシンをストップ、表彰台をめぐるバトルから脱落することになった。

 いっぽう、最初からハイペースをみせた新井に対して勝田はオープニングステージを12番手タイムという堅実なペースで発進するもSS4から少しずつペースをアップ、8番手タイムで10位に浮上したあともさらにリズムに乗ってSS7では9 位へと順位を上げる。さらに勝田は8.34kmの最終ステージでは抑えていたスピードを解放するように総合トップタイムを奪って、R5デビュー戦を9位で終えることになった。

 優勝争いは、SS2でベストタイムを奪ってラリーをリードしたヴェイビーが、そのあとも5ステージでベストタイムを叩き出して、地元王者のサロを寄せ付けない速さをみせて、ファビアR5での初のグラベルラリーを制することになった。