ERC2016/06/27

猛追ルフェーブルがマクレー・トロフィーを受賞

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 イープル・ラリーの最終日に、6つのトップタイムを奪う素晴らしい速さをみせたステファン・ルフェーブルがコリン・マクレーERCフラットアウト・トロフィーを受賞した。

 ルフェーブルはプレテストでエンジンを壊して木曜日のクオリファイセッションに参加できず、後方からのスタートというハンデを背負って初日に臨むことになった。遅いドライバーに何度も追いついてはパスするなど、いくつかの小さなトラブルも重なり不運なスタートとなっていたため、まさか最終日に彼がこのようなドラマチックな追い上げをするとは想像もできないことだった。

 10SS/169.80kmという長い一日となった最終日、最終日をトップから31秒遅れでスタートすることになったルフェーブルは最初のSSをトップタイムで発進するや、そのあとも4連続でトップタイムをマーク、前半のループを終えて早くも20秒を縮めることに成功する。後半のループもベストタイムでスタートし、首位を快走してきたフレディ・ロイクスの5.4秒後方まで迫ったものの、ギヤボックスのトラブルでリタイアとなってしまった。

「イープル・ラリーでの僕らのパフォーマンスに対して、コリン・マクレーERCフラットアウト・トロフィーを受賞できたことを誇りに思うよ」とルフェーブルは語った。「マクレーは素晴らしいドライバーだったからね。その彼の名前が冠されたトロフィーを受賞できたことこそ、僕らにとっての最高の報酬になったよ」

「素晴らしい戦いをしていたのに、SS14でギヤボックスが壊れてしまった。勝利に近づいたと確信していたので、とても残念だったよ。僕らは走った13のステージを走って、そのうち8つのステージでトップタイムを奪うことができたが、不運なメカニカルトラブルで優勝を逃すことになった。もっと強くなってここに帰ってくると誓うよ。その前に、とりあえず今週末のラリー・ポーランドに集中するよ」

 イープルで11度目の優勝を飾ったロイクスもルフェーブルに対して最大限の賛辞を贈っている。

「若いルフェーブルの速さには本当に驚いた。完全に限界の走りをしたにもかかわらず、タイムがどんどん離されて僕は愕然とすることが何度もあった」とロイクスは語った。

「彼が止まったあと、僕はペースを落としてゴールするだけとなった。戦いがそこで終わったのは本当にがっかりだったよ。僕も勝利のために走ったが、僕はこのような形の勝利を望んでいたのではない。彼のスピードは本物だったし、彼こそ勝者に値する」