WRC2018/10/09

ウィルソン、セブとジュリアンとの表彰台は誇り

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 Mスポーツ・フォードの代表を務めるマルコム・ウィルソンは、ウェールズ・ラリーGBでの大逆転劇で勝利をつかんだセバスチャン・オジエとの歓喜のポディウムが今年で最後になることに心底寂しい思いでいる。

 Mスポーツ・フォードは、昨年のラリーGBではダブルタイトルを獲得し、さらにエルフィン・エヴァンスが優勝するという夢のような瞬間を経験したが、あれから一年後の今年は最悪の出来事が初日から重なった。

 2位につけていたエヴァンスが原因不明のミスファイアによってマシンストップ、初のWRカーでのラリーGBにもかかわらず3位で健闘していたテーム・スニネンもクラッシュで戦列を去っていた。そして、タイトル争いで厳しい戦いを強いられていたセバスチャン・オジエもギヤボックスの問題で8位まで後退・・・優勝どころかトップ3も困難な状況になったかに思われた。

 ウィルソンは、最終日にオジエがヤリ-マティ・ラトバラを逆転したグイデイルの2回目の走行に心底胸を打たれたと明かすとともに、少なくとも金曜日の時点でふたたび表彰台の頂点に立てるとは考えてなかったことを認めた。

「私は金曜日に、12ヶ月でなんてこれほど違うものになるのかと言ったが、24時間でこれほどまでに違うラリーになるとはね! セブとジュリアンのパフォーマンスは見事だった。私は誇りに思う」とウィルソンは語った。

「セブは最終日、(ターマックの)グレートオームでアメージングな走りを見せた、でも私はセブの今年一番のステージはグラベル(グイデイルの2回目の走行)での走りだったと思っている。あれは驚くべきパフォーマンスだった。唯一悲しいのは、彼と一緒にポディウムに立つことができるのは、あと2回のイベントだけになってしまったことだ、だからこの2つは最高のものにしたい」
 
 ウィルソンは、オジエのチャンピオン争いを信頼性の問題によって台無しにすることを、いまもっとも恐れていると語った。

「私がいちばん恐れるのは、信頼性において彼らをがっかりさせてしまうことだ。今回エルフィンのクルマで、これまでこのクルマを走らせるようになってから一度も起きていないことが発生してしまった。そしてセブも初日に1速と2速のギヤが壊れる問題があって苦しんだ。我々はどのようなことも起こる得ることを留意しなければならない。そして残りのイベントではセブとジュリアンに信頼性の高いクルマを準備する必要がある」