ERC2020/08/15

グリアジン、ERCラトビアの予選で最速

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第2戦のラリー・リエパーヤの予選ステージが14日に行われ、ヒュンダイ・ジュニアドライバーのニコライ・グリアジン(ヒュンダイi20 R5)が最速タイムを記録、ライバルたちを圧倒することになった。

 ロシア出身のグリアジンは2015年に17歳のときからラトビア選手権でラリーを学んでおり、2017年と2018年にラリー・リエパーヤで総合優勝を果たしている。これまでコンビを組んできたヤロスラフ・フェドロフが新型コロナウイルス禍でロシアからヨーロッパ内への入国に制限があるため、グリアジンは新しいコドライバーのコンスタンチン・アレクサンドロフとともにラリー・リエパーヤに臨んでいるが、金曜日の午後に行われた4.61kmの予選ステージの「ウェルカム・トゥ・ラトビア」において2分12.548秒のトップタイムをマークした。

「非常に満足しているよ。けれど、長い休息の後にラリーの本番でプッシュを始めるのは難しいことだ。競争は本当にタフで、簡単ではないよ」と2018年ERC1ジュニアチャンピオンのグリアジンは語っている。「最終コーナーで少しミスをしてしまったが、それは時々起こることだ。残りは大丈夫だったよ」

 0.18秒差の2番手タイムはORLENチーム・シュコダ・ポーランドのミコワイ・マルツィック(シュコダ・ファビアRally2エボ)、首位から0.214秒差の3番手で昨年のラリー・リエパーヤにおいて17歳という史上最年少のERCウイナーに輝いているオリヴァー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が続いている。

「グラベルでの走行は自分にとって簡単ではなかったが、このような道を走るのはとても楽しいものだね。このラリーでこのようなタイムでスタートできて嬉しいし、やる気になるよ」と、ポーランド・チャンピオンのマルツィックは語っている。また、オリヴァーは「クリーンに走ったんだ。12秒台は良いタイムだね。トップはクレージーなくらいに接近しているし、タイムには満足しているよ」とオリヴァーは語っている。

 4-5番手には若きフライングフィンが続いており、ミッコ・ヘイッキラ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がERC初挑戦ながら予選4番手、エーリク・ピエタリネン(シュコダ・ファビアRally2)が5番手で続いている。

 PHスポールのシトロエンC3 R5を駆ってラリー・エストニアの準備のために出場しているマッズ・オストベルグは、フリープラクティスの1 回目の走行ではトップタイムを叩きだしたが、路面コンディションが荒れた予選ステージでは6番手タイムに終わっている。「フリー走行2回目からラインが大きく変わってしまった。完璧な走りができなかったし、狭いところを走らなければならなかった。あまり快適な走りではなかったが、今のところはベストだ」

 7番手と8番手にはチームMRFタイヤの二人が続いており、「高速コーナーでちょっとしたミスがあったので3番手になれなかった」と語ったエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)がチームメイトのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20 R5)を0.257秒押さえて7番手となっている。

 ヨーロッパ選手権リーダーのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)は2秒遅れの9番手タイムと出遅れ、「悪くなかったが、1回目の走行でスピンを喫したために、この高速ステージにドライビングスタイルをアジャストさせなければならなかった」と説明している。

 なお、予選のトップ15台によるスタートオーダーセレクションでは、予選トップのグリアジンは最後尾の15番手からのスタートをチョイス、予選2位のマルツィックは14番手、ソルベルグは13番手と後方からのスタートポジションが選ばれることになり、予選15番手タイムのドミニク・ディンケル(シュコダ・ファビアRally2エボ)がルースグラベルが積もった明日のステージをトップでスタートする。