WRC2020/06/24

ヌーヴィルとタナク、i20クーペWRCでアルバ参戦へ

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは、北イタリアで7月31日-8月2日に行われるラリー・ディ・アルバにティエリー・ヌーヴィルとオイット・タナクがヒュンダイi20クーペWRCで出場することを発表した。

 ヒュンダイは当初、このイベントに2台のファクトリーチームのi20クーペWRCを出場させる計画であることをアナウンスしただけでドライバーについては未発表だった。昨年、ここでセバスチャン・ローブがラリー・ドイッチュランドのためにターマックでの準備を行っていることから、モンテカルロ以降、久々にステアリングを握る機会が彼のために用意されると見られていたが、その計画が見直しになったのかもしれない。

 ヒュンダイは、世界ラリー選手権のシーズン再開にむけた準備の一環としてドライバーたちが一刻も早くペースを取り戻すことができるよう実戦への参加プログラムを計画している。すでに報じられたように、ヌーヴィルとタナクはすでにエストニアで行われる高速グラベルラウンドのラリー・ダートフィッシュ(8月7-9日)にもi20クーペWRCに参戦することになっており、世界選手権の新しいカレンダーは未発表だが、終盤にはターマックが3戦行われる可能性が高いことから二人にとってはラリー・ディ・アルバはターマックでのペースをつかむ絶好のチャンスとなるはずだ。

 また、彼らのほかにもヒュンダイはダニエル・ソルドとともにヒュンダイ・カスタマー・レーシング・ジュニアドライバーのピエール-ルイ・ルベーがローマを拠点として7月24-26日に行われるERC開幕戦のラリー・ディ・ローマ・カピターレにi20クーペWRCで挑むことをすでに発表済みだ。2台はイベントのエントリーリストやスタートリストには掲載されず、ERCやイタリア選手権のポイントやトロフィーを獲得することはできないが、ゼロカーが走る前にコースを走行してターマックでのテストを実戦のなかで行う計画だ。
 
 ラリー・ディ・ローマ・カピターレにはヒュンダイとMRFタイヤのジョイントプログラムとしてクレイグ・ブリーンがBRCチームからヒュンダイi20 R5で出場出場、このイベントの翌週に計画されているラリー・ディ・アルバにも当初はブリーンが出場する予定だった。

 しかし、今回発表されたヒュンダイの参戦計画において、ドライバーはブリーンからソルドに変更されており、彼がBRCチームのi20R5のステアリングを握ることになる。また、ルベーもラリー・ディ・アルバではカスタマー仕様のi20クーペWRCで参戦する計画とみられている。