WRC2018/05/02

ヒュンダイ、i20 R5のECU違反で罰金3万ユーロ

(c)Hyundai

 ラリー・アルゼンチンのスチュワードは、ディオゴ・ドミンゲスのヒュンダイi20 R5に搭載されていたECUソフトウェアがホモロゲーション不適合だったことを認め、ヒュンダイ・モータースポーツに対して3万ユーロ(およそ400万円)の罰金(そのうち2万5000ユーロは2019年末までの執行猶予付き)を科している。

 ラリー・アルゼンチンがゴールした先週末、スチュワードはWRC2選手権を4位でフィニッシュしたドミンゲスのヒュンダイi20 R5のECUがホモロゲーションパーツと一致しないというFIAテクニカルデレゲードからの報告に基づき、ヒュンダイ・モータースポーツのチームディレクターのミシェル・ナンダン、同チームで電気システムエンジニアを務めるローレン・リバスタードをミーティングに召喚して聞き取り調査を行っている。

 ナンダンは、このECUがFIAホモロゲーションを取得したものではないことを認め、彼らがサプライヤーから発注したECU一式が、手違いにより、受け取る予定となっていたものと完全には一致しないものが届いたと説明している。

 ナンダンは、この違いに関しては、ソフトウェア・アップデードを行うことで、修正が可能なものではあったが、ここで影響を受けていたすべてのECUについて把握できていなかったため、今回問題となったこのECUはアップデートがされていなかった、との説明を加えている。

 FIAテクニカル・デレゲートによると、ヒュンダイ・モータースポーツには過去にも数回にわたってECUソフトウェア関連が疑わしい前科があり、この件についてはより注意を払うべきであるとの指示を受けていたという。

 今回のラリーの期間中にECUのアップデードを行うことは、その正常な機能をリスクにさらす可能性をふまえ、またスペアのECUで現在使用可能なものがないため、ヒュンダイ・モータースポーツはFIAテクニカル・デレゲートとともに、このラリーの直後にECUのアップデート及び検証を行っていくとともに再発防止に努めることに同意した。