WRC2020/02/01

ブリーン「アダモは信頼するよう僕に約束してた」

(c)Hyundai

 クレイグ・ブリーンは、ヒュンダイ・モータースポーツからラリー・スウェーデンでセバスチャン・ローブの代役として起用されたことは彼とポール・ネーグルのキャリアにとってライフラインになったと歓喜している。

 ブリーンはシトロエン・レーシングを2年前に解雇されたあと、昨年のフィンランドでヒュンダイに最初のチャンスを与えられ、ティエリー・ヌーヴィルのタイトル争いを助けるために順位を譲って7位でフィニッシュした。チームへの貢献を高く評価された彼は、ラリーGBのシートを獲得したが、こちらは横転によって8位に終わっている。

 ヒュンダイはヌーヴィルに加えて、今季、オイット・タナクとのフルタイムの契約を結び、ダニエル・ソルドとセバスチャン・ローブが3台目のマシンをシェアすることを決めたため、ブリーンとアンドレアス・ミケルセンはメインチームのプログラムから外れた状況だった。

 しかし、ヒュンダイのチームディレクターを務めるアンドレア・アダモは、火災で中止になった昨年の最終戦オーストラリアでも、直前でミケルセンの代役としてブリーンを起用するラインナップに変更したように、今回のスウェーデンでも過去3度ポディウムを獲得しているミケルセンをローブの代わりとして起用することなく、2018年にシトロエンで一度だけ2位になっているブリーンにチャンスを与えることを選んでいる。その2年前、ブリーンの前でゴールできたのはヌーヴィルただ一人だった。

 ブリーンは、北アイルランド・メディアのベルファスト・テレグラフのインタビューに対して、アダモは必ずチャンスを与えてくれると信じていたと語った。

「外からみれば、僕にとって完全に終わっていたように見えたかもしれないが、アンドレア(・アダモ)は彼を信頼するようにと僕に対して語っていた」とブリーンは語った。

「彼は言葉を守る男だ。その点については絶対にホンモノだ。そして彼は僕とポール(・ネーグル)のキャリアにライフラインを与えてくれた」

「僕はチームの輪から外れたと感じたことはなかったし、アンドレアは僕の面倒を見ると確約し、僕に信頼するように言った。僕はクルマに戻ることができてただひたすら天に昇る気分だし、WRCに戻ったら自分にできることを必死で見せたいだけだ」

 ブリーンにとってマイナスな要素は、暖冬に悩むラリー・スウェーデンがキャンセルされる可能性をもっていることだ。しかし、ヴェルムランド地方には今週、待望の雪が降っており、状況は好転しているように見える。スウェーデンが開催されるかどうかの最終決定は月曜日に行われる予定となっている。