WRC2017/06/20

プライベーターも欧州圏外のプレテスト禁止に

(c)OneBet JC WRT

 19日に行われたワールド・モータースポーツ・カウンシル(WMSC)で、ワークスノミネート以外のWRカードライバーもヨーロッパ圏外イベントでテストができないことが正式に決まった。

 これまでマニュファクチャラーはヨーロッパ圏外のテストを禁止されてきたが、プライベーターはヨーロッパ圏外のイベントでも現地で制約なくテストすることが可能となってきた。しかし、マッズ・オストベルグが、今年のラリー・アルゼンチンの前に現地で1日半のテストしたことについて、一部のマニュファクチャラーからFIAに抗議が出されていた。

 WMSCはこうした抗議を認め、マニュファクチャラーポイントの対象外のドライバーであっても、2017年スペックのWRカーで出場するかぎり、ヨーロッパ圏外でのテストはマニュファクチャラー・チームのほかのドライバーと同様に認められず、ほかのチームへの制限に沿うことが求められることになった。

 オストベルグは2017年スペックのWRカーでの参戦が認められるためにMスポーツ・ワールドラリーチームとしてエントリーしているものの、実質はプライベーターにすぎず、テストにもMスポーツのエンジニアは帯同していないと主張してきたが、FIAはそうしたテストの情報がマニュファクチャラーに流れれば、ほかのチームと間に不公平な状況が生じると説明してきた。

 また、今回のWMSCでは、FIA WRC2選手権において全エントラントに参戦義務が課せられていたイベントを欠場していても、そのイベントをノーポイントとして最終的な選手権の順位にカウントされることになった。

 さらに、FIA中東選手権とFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権については、参戦台数を増やすために、FIAホモロゲーションではなく、各国のナショナルホモロゲーションのマシンでもポイントの対象となることが確認されている。