WORLDWIDE2022/08/12

ラトバラとパヤリ、ラハティ・ヒストリックに出場

(c)wrc.com/WRC Promoter

 トヨタGAZOOレーシングWRTのチーム代表であるヤリ-マティ・ラトバラとFIAジュニアWRCのリーダーであるサミ・パヤリは今週末、フィンランドで開催されるラハティ・ヒストリック・ラリーに出場する。

 ジュニアWRCの連覇に向けて選手権をリードするパヤリは、先週のラリー・フィンランドではシュコダ・ファビアRally2エボにステアリングを持ち替えて参戦、土曜日までWRC2の3位を走っていたがサスペンションを壊してしまい、10位に終わっている。

 Rally2カーでの参戦2戦目でWRC2表彰台達成というサプライズはならなかったが、パヤリは今週のラハティ・ヒストリック・ラリーには高回転型BDAエンジンを搭載したグループ4仕様のフォード・エスコートRS1800に乗り換えて出場する。

 20歳のパヤリは、1981年にアリ・ヴァタネンがこのマシンで世界タイトルを獲得したとき、もちろんまだ生まれてもいなかったが、時を巻き戻してこの後輪駆動時代の象徴的なマシンでこのイベントに臨む。

「とても変わったものになるだろうね。この週末は、もっと楽しんで、素晴らしいステージを満喫したいんだ」とパヤリは笑った。

「ラハティは僕のホームラリーのようなもので、すべてのステージが僕の家の近くで行われるんだ。それをグループ4のエスコートで走れるなんて、夢のようだよ」

 今週末にパヤリのコドライバーを務めるフィンランド人モデルでラジオ司会者のヤンニ・フッシはこれまでペースノートを読んだことがない。

「ヤンニはコドライバーの経験がない」とパヤリは続けた。「ラジオ番組でラリーの話をしていたので、スタジオに電話して、ラリーがそんなに簡単だと思うなら、一回だけイベントに僕と参加してみないかと言ったんだ。これはカレンダー上、最高のラリーだったからそれが実現したんだ」

 また、ラハティ・ヒストリック・ラリーにはトヨタGAZOOレーシングWRTのラトバラ代表が短い夏期休暇を利用してトヨタ・セリカGT-FOUR ST165で出場する。いつものように友人で元ドライバーのユホ・ハンニネンがコドライバーを務める予定だ。

「(僕のセリカが)サミより速いクルマであるのは分かっているから、プレッシャーはあると思う!」とラトバラは冗談を言った。「先週末はラリー・フィンランドのステージに出かけたが、あのフィーリングや雰囲気を見ると、自分も走りたくなるんだ」

「時々、仕事を切り上げて車に乗り込み、ドライビングを楽しむのもいいものだ。仕事から解放されて、クルマに飛び乗り、ドライビングを楽しめるのはいいことだ。モチベーションが上がるし、エネルギーを与えてくれるからね」

 また、ラハティ・ヒストリック・ラリーが併催するヴァラオサ・エクスパート・ラリーには、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムの2期生、大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀の3選手がルノー・クリオRally4で出場する。3名にとっては、6月に行われたポフヤンマー・ラリーでの欧州デビュー以来の実戦となり、この2カ月のトレーニングの成果が試されることになる。

 さらにこのイベントではトヨタGAZOOレーシング・ヨーロッパの中嶋一貴副会長も、コドライバーにアーロン・ジョンストンを迎えてラリーデビューを果たす計画だったが、木曜日になってキャンセルされている。