WRC2019/08/02

ロヴァンペラ、母国でWRC2プロ4勝目に挑む

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(c)Toyota

 驚異の18歳、カッレ・ロヴァンペラが1年前に達成できなかった勝利という目標を実現させるべく、WRC2プロ4連勝を目指してラリー・フィンランドの高速ステージにシュコダ・ファビアR5エボで挑む。

 シュコダ・モータースポーツのロヴァンペラは、昨年のこのイベントにはWRC2カテゴリーとして参戦し、全23ステージで16回のステージウィンを記録している。しかし1分近いリードを保っていたにも関わらず岩にヒットし、サスペンションを壊して最終的に4位に後退してフィニッシュしている。

 チリ、ポルトガル、そしてイタリアでの勝利を経て、ロヴァンペラは13ポイントのアドバンテージを持って自国でのイベントに向かう。

「このハイスピードでスムーズな故郷のグラベルステージを走るのが本当に好きなんだ。クルマにも自信が持てているし、この魅惑のステージではそれはとても重要なことなんだ」とロヴァンペラは語った。

 昨年のWRC2ウィナーとなったエーリック・ピエタリネンは今年、シュコダ・モータースポーツからのエントリーとなり、TGSワールドワイドの新しいファビアR5エボを実戦で初めて駆ることになる。

「アイ・ラブ・ラリー・フィンランド!僕はここの道路を快適に感じている、もちろんそれは僕がドライブすることをここで学んだからね。でもそれだけではない、僕にとってはユニークなラリーでもある、ここではステージで110%の力をコミットしていくためにかなりのガッツと自信が必要になるんだ」とピエタリネンは語った。

 フランス出身のエリック・カミリーはフィンランド勢に挑むチャレンジャーとなる。彼は今回、新しいフォード・フィエスタR5をWRCにデビューさせる。

 WRC2カテゴリーでもっとも注目すべき存在は、トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元だろう。次戦のドイツではトヨタWRCでのデビューという大仕事が待っているが、第二の祖国ともいえるフィンランドで今季2勝目への期待がかかっている。

 現在選手権で4位につける勝田は、今回、カミリーとともに新しいフィエスタR5を世界選手権でデビューさせることになっているが、シェイクダウンを5番手で終えた彼は、まだニューマシンの仕上がりには時間がかかりそうだと率直な感想を述べている。「正直なかなか厳しそうですが、エリック(・カミリー)もいるので、新型フィエスタの情報をシェアしながら、週末を通して多くを改善できるよう頑張ります!」

 ピエール-ルイ・ルベーも連勝記録をさらに伸ばしたいところだ。彼はポルトガルとイタリアで連勝し、選手権でも2位までランクアップしている。彼は現在、シリーズリーダーとなっているメキシコのベニート・グエラを18ポイントで追うが、今回、グエラの参戦がないため、ここで勝利すれば、自動的に選手権リーダーが確定する。

「フィンランドはカレンダーの中でも特殊名ラリーだ。多くの投資をが必要で、特に僕たちは多くのリスクを冒していくことになることで精神的な部分でね。目標はポディアムだ、それが現実になるなら、そうなるということだ」とルベーは語っている。

 そのほかにも、ノルウェーのヘニング・ソルベルグも新しいファビアR5エボで出場しているほか、ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)、フィンランドのエミル・リンドホルム(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)そして初出場でカテゴリー勝利を飾ったヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)そしてスウェーデンのラリークロス王者、ヨハン・クリストファーソン(ポロGTI R5)という強力なメンバーたちが表彰台をめぐるバトルに加わってきそうだ。