WRC2019/08/04

ロヴァンペラがWRC2プロ独走、勝田は無念リタイア

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 ラリー・フィンランドのWRC2プロ選手権では、シュコダ・モータースポーツのカッレ・ロヴァンペラ(シュコダ・ファビアR5エボ)が土曜日の8つのステージもすべてを制し、ここまで続いている彼の100パーセント記録をキープしている。

 木曜日と金曜日に走行した11のスペシャル・ステージすべてで最速を記録した彼は、この日もユバスキラ近辺の超高速森林道で無敵のペースを見せ、4分14.2秒の大量リードを持って日曜日の最終レグにのぞむ。

 ロヴァンペラは午前中、グリップに苦労していたが、彼のペースには影響はほとんどみられず、エリック・カミリー(フォード・フィエスタR5 Mk2)に対するリードを倍近くにまで伸ばしている。あとは日曜日の最終レグで4連勝のゴールを目指すだけだ。

 一方WRC2では、波乱が続出することになった。3位でこの日をスタートしたトヨタGAZOOレーシング・チャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5 Mk2)がオープニングステージでスタートのフラッグの裏におかれていたコンクリートブロックにヒットするアクシデントによりまさかのリタイアを余儀なくされ、ポディウムへの望みは断たれている。

 ドラマはこれで終わりではなかった。金曜日の午前中からカテゴリーをリードしてきたピエール-ルイ・ルベー(シュコダ・ファビアR5エボ)は1分以上をリードして迎えた最終ステージでアクシデントに見舞われる。最終のレウストゥ・ステージで、タイトなコーナーでペースノートを聞き違えたことでコースオフ、クルマのリヤを木に衝突して林の奥でストップする。観客によってマシンは引っぱり出されてるが、このアクシデントにより彼は6分30秒以上もロスし、4位に沈むことになり、3戦連続勝利は不可能な状況となった。

 土曜日をトップで終えたのは、この日を2位でスタートしたニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビア午R5)だ。彼は午前中のステージでヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)のタイムを上回ることができず、ミッドレグ・サービスの直前のステージでフットゥネンが前に出る形となる。しかし、彼のリードは1ステージの間にとどまり、グリアジンが再び抜き返し最終的には12.1秒のアドバンテージを築いてこの日を終えている。

 その2分近く後方の3位には世界ラリークロス選手権王者のヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が入っており、4位のルベーとはさらに4分以上の差が開いている。5位にはヘニング・ソルベルグ(シュコダ・ファビアR5エボ)、6位にパウロ・ノブレ(シュコダ・ファビアR5 )となっている。