Raid2022/03/27

ローマ癌を告白、W2RCを休止して治療に専念

(c)BRX

 ダカール・ラリーで2度の優勝を誇るナニ・ローマは、膀胱癌と闘っていることを明らかにした。

 バーレーンレイド・エクストリーム(BRX)から2022年の世界ラリーレイド選手権(W2RC)に参戦しているローマは、自身のソーシャルメディアを通じて、癌であることを告白、最大で6ヶ月にわたって競技から離脱して治療に専念することになることを明らかにした。

 ローマはチームのビデオメッセージのなかで、癌は治療可能であり、克服してふたたび競技に戻るためのトレーニングを行いながら治療に集中するとファンにむけて語った。

「数日前、背中に痛みを感じて病院に行ったところ、体の中に腫瘍が見つかった。その言葉を聞いたときは辛かったけど、これは現実なんだ。その後、医師がすべてを分析し、最終的には解決する問題であることがわかった。これから数カ月、ラリーカーを離れ、競技から離れ、この問題と闘うことになる」とローマは語っている。

 ローマは、2、3週間後に化学療法を開始し、その後、腫瘍を除去する外科手術を受ける予定だが、彼は治療と併行する形で競技に復帰するためのトレーニング体制を継続するという。

「化学療法の前と後に、癌と闘うためにハードなトレーニングを続け、可能な限りベストな状態で帰ってくることができるようにするつもりだ」とローマは語った。

「これは人生であり、時には人生に悪い予感がすることもあるが、それが現実である。チーム、スポンサー、医師、家族に感謝したい。僕たちは正しい場所にいる。この癌に対して、最高の種類の技術を持った医療チームとともにある。つまり、僕たちは本当に楽観的だ。必ず戻ってくるよ」

 ローマは2004年にダカールで2輪部門で初優勝した後、4輪部門に転向し、2014年にはMINIで優勝を飾り、2輪と4輪の両部門で優勝した数少ない選手の一人となった。新興チームのBRXに加わってのダカール初挑戦となった2021年には5位、今季はメカニカルトラブルや横転によって52位となっている。