WRC2022/06/28

ワホーメ、サファリで女性初のWRC3優勝を果たす

(c)RedBull Content Pool

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 ケニアのマキシン・ワホーメは、サファリ・ラリー・ケニアで世界ラリー選手権のWRC3カテゴリーで女性初の優勝を果たし、歴史にその名を刻んだ。

 モトクロス出身のワホーメは昨年のサファリ・ラリーでラリーを始めてから、ちょうど1年が立った。この一年、スバル・インプレッサWRX STIのグループNマシンを駆ってアフリカ選手権に出場してきた彼女は、先週末のサファリ・ラリーではMスポーツのフォード・フィエスタRally3による初めて参戦となった。

 ワホーメは金曜日にラリーをリードしたが、最終ステージでECUのトラブルによってリタイアとなり、ジュニアWRCの常連であるマクレー・キマティにトップを譲ることになった。

 しかし、キマティは土曜日の朝のソイサンブで岩に衝突し、前後のサスペンションに大きなダメージを負ってしまい、突然のリタイアとなってしまった。

 10分間のペナルティを受けて土曜日にリスタートしたワホーメは、トラブルにもかかわらず再びトップへと浮上、WRC3に出場した全てのエントラントが一度はリタイアを余儀なくされる過酷なイベントをクリーンな走りで乗り切り、元イギリスF3ドライバーのジェレミー・ワホーメに25分の差をつけて優勝を飾ることになった。3位には、キマティが続いている。

 マキシン・ワホーメは、ヘルズ・ゲートのフィニッシュ地点で、WRC3優勝した瞬間にどのような気持ちだったのか聞かれて、まだ信じられない気持だと答えている。

「自分が優勝したことが信じられませんでした。自分自身とチームのおかげでマシンと勝利を手に入れることができたので、誇りに思うし、歴史に名を残せてうれしい」と26歳のワホーメは語った。

「木曜日は、初めてこのマシンに座り、新しいマシンを学ぶことが目的だったが、毎日学ぶことで、スピードが向上し、1位を獲得することができたと思う。フェシュフェシュが最大のチャレンジでしたが、スバルとフォードでは対処の仕方が全く違うことを学んだわ!」

 ワホーメは金曜日の最終ステージのあとのECUトラブルで表彰台のチャンスをなくしたと感じたので、そのあとの展開は驚きだったと語った。

「ECUに問題があり、交換を余儀なくされたステージで、サービスに入る直前に再び故障してしまい、リタイアして再スタートすることになりました。

「トップになったことに驚いたし、最後まで1位をキープして嬉しいし、本当に言葉が出ません。WRC3で初めて優勝できたこと、女性として初めて優勝できたことに興奮しているわ」

 ワホーメは今後もフィエスタRally3のステアリングを握り、アフリカ選手権に参戦する予定になっており、近い将来にはヨーロッパのWRCにも参戦したいと夢を語っている。