ERC2016/07/16

エストニア予選、ルクヤヌクが最速タイム

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 ヨーロッパ・ラリー選手権第6戦ラリー・エストニアの予選ステージが15日に行われ、ロシアのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5 )が1分25.996秒のトップタイムを奪い、レグ1のスタートポジションを最初に選ぶ権利を手にした。

 ラリー・エストニアの予選ステージは、2.95kmのヴァーナ・オテパーのステージで13時からスタートした。昨夜の雨によって路面は湿り気を帯びており、柔らかくスリッパリーとなっているなか、昨年、並み居るR5マシンのライバルたちを三菱ランサーエボリューションXで打ち破ったルクヤヌクが今年も速さをみせて、アクロポリス・ラリーで優勝しているラトビアのラルフス・シルマチス(シュコダ・ファビアR5)を0.236秒抑えて最速タイムを叩きだした。また、選手権リーダーのカイエタン・カイエタノビッチは0.516秒差の3番手タイムで続いている。

「路面はシェイクダウンのあとのためすでにかなりのダメージを受けていたよ。昨年とは異なるマシンなので、たぶん適切なドライビング・スタイルではないと思うけど、このようなコンディションでどうドライブしたらいいのか見つけなければならないね。でも、このマシンは轍やダメージのある路面でもうまく走りやすいね」とルクヤヌクは語っている。

 予選4位はシーム・プランギ(三菱ランサーエボリューションX)、5位にはエゴン・カウール(三菱ランサーエボリューションIX)の地元エストニア出身ドライバーが続き、このハイスピードステージでR5マシンに負けない速さをみせている。

 TOYOTA GAZOO Racingチャレンジ・プログラムの勝田貴元と新井大輝にとっては初のERC挑戦となった。フォード・フィエスタR5でのラリーはこれが2戦目となったが、フィンランドとラトビアでハイスピードテストをこなして二人はエストニア入りすることになった。

 予選ではトップ数台が走り終えたあとからふたたび雨が降り始めたためさらに難しいコンディションとなったため、新井はスリッパリーなコーナーでハーフスピンしそうになりながらも3.435秒差の8番手タイム。また、勝田は高速ステージでもミスのない走りを心がけ、新井とは0.138秒差の9番手タイムを叩き出し、「そう悪くない走りだった。明日も集中し続けて多くのことを学びたい」と語っている。

 ラリー・エストニアは今夜、エストニア第二の都市となるタルティでセレモニアルスタートとスタートオーダーセレクションを行ったあと、現地時間20時に行われる1.33kmのタルトゥ・ストリートステージで開幕する。