WRC2018/10/26

オジエ、バルセロナSSを制してスペインをリード

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 2018年世界ラリー選手権(WRC)第12戦ラリー・デ・エスパーニャが、木曜日の夕方にバルセロナの市街地で行われたストリートステージで開幕、Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がベストタイムをマーク、選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)に3.7秒差をつけてリードを奪った。

 ラリー・デ・エスパーニャは2年ぶりにモンジュイック丘の麓のストリートステージに帰ってきた。レイナ・マリア・クリスティナ通りのワイドなセクションとマジカ噴水周辺の狭くてトリッキーなセクションが組み合わさったこのステージにむけて、オジエはミディアムタイヤを4本チョイス、この戦術でわずか3.20kmのこのステージで後続を1kmあたり1秒以上引き離してラリーをリードすることに成功した。

「ここまではよかったが、このあとの週末は簡単ではないだろうね。ここでは(ミディアム)タイヤの戦略がよかった。明日のぶんのタイヤは少なくなるが、どうにかマネージメントできると思う」とオジエは語っている。

 ヌーヴィルはこの日の朝に行われたシェイクダウンで横転、逆さまになってマシンを止める波乱のスタートとなったが、サービスに戻された彼のマシンはダメージのあったフロントの冷却系を中心に完全に修理が行われており、オープニングSSでもオジエに続く2番手タイムで続くことになった。彼は、オジエとのタイム差は、ハードとミディアムをミックスしたタイヤのせいであることを認めたが、マシンの修理が完璧に仕上がったことをメカニックたちに感謝していた。

 また、ヌーヴィルの0.5秒後方にはトヨタGAZOOレーシングWRTのオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が続いており、選手権を争うトップ3が上位を占めることになった。

 4番手にはアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)、5番手にはエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)が続き、なんと6番手にはこれがデビュー戦となるフォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆るエリック・カミリーが続くことになった。

 今季3度目のWRC出場が注目されるセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)はタイトターンで失敗してエンジンをストール、15.9秒をロスして総合27位と大きく出遅れてしまった。

 ラリー・デ・エスパーニャは金曜日の朝からタラゴーナ地方の丘陵地帯のグラベルステージで本格的な戦いの幕を開けることになる。土曜日以降は雨にるとの予報だが、いまのところ明日はドライコンディションになりそうだ。