WRC2017/08/14

オストベルグ、パワステ問題解決できずドイツ欠場

(c)Adapta MS

 マッズ・オストベルグは、今週のラリー・ドイッチュランドにアダプタ・モータースポーツのフォード・フィエスタR5での参戦を予定していたものの、先々週のERCラリー・ジェシュフで発生した技術的な問題が完全に解決できないため出場を見送ることを決定した。

 オストベルグは新しいコドライバー候補の一人であるパトリック・バースとともにポーランドで開催されたラリー・ジェシュフにラリー・ドイッチュランドのためのターマックトレーニングとして出場したが、予期せぬパワーステアリングの故障に襲われて恐ろしい瞬間に見舞われることになった。しかし、チームはこの問題を解決することができず、オストベルグは最終日にふたたび同じ問題と戦うことになり、イベントから撤退することを余儀なくされた。

「とても高速のコーナーに入ったとき、その問題が突然発生し、僕らは本当に恐ろしい目に遭った。パワーアシスタンスが失われ、ステアリングはまるでロックされたようだった。ほぼ時速180km/hで僕らはどうにかハンドルと格闘しながらそのコーナーを曲がりきれた。ステアリングを直すことができなかったので撤退は仕方なかったよ」とオストベルグは語った。

 オストベルグは、このイベントのあとフィエスタR5の問題解決が完全にできなかったために今週のラリー・ドイッチュランドに出場できなくなったと説明した。

「僕らのR5マシンは、現在のWRC2で走っているマシンより2世代古いバージョンとなり、マシンのメカニズムのアップデートはできるが、ソフトウェアに問題があり、ドイツまでの短時間でそれを解決することができなかった。さらなるアップデートを行が行われ、この問題が2度と起きなくならないかぎり、僕はマシンを100%コントロールできない。そのためにドイツをスタートしないことを決めたんだ」

 オストベルグは現在、パーマネントのコドライバーを見つける作業の途中であり、ラリー・フィンランドではトシュテン・エリクセン、ラリー・ジェシュフにはパトリック・バース、そして今回のドイツではエミル・アクセルソンとのコンビネーションを試すことが計画されていた。

「これまでの二人はそれぞれのラリーできっちりと仕事をこなしてくれ、エミルは3人目の候補となる。3人ともすべてパーマネントのコドライバーになる可能性があるため、評価プロセスを続けるためには別の解決策を見つけなければならない」

 オストベルグのWRCの次戦はラリー・デ・エスパーニャとなる。