ERC2022/08/27

コペツキが開幕SSを制してERCチェコをリード

(c)RedBull Content Pool

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第7戦バルム・チェコ・ラリー・ズリーンが金曜日の夜にズリーン市街地で行われたスーパースペシャルステージで開幕、地元チェコのヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がベストタイムを奪ってラリーをリードした。

 スーパーSSズリーンは、数え切れないほどのターン、厳しい縁石と滑りやすい石畳のセクションなどいくつもの罠をもつお馴染みの開幕ステージであり、今年も暗闇のなかで市街地を3周するこのステージのために数千人のファンがズリーンの街に詰めかけた。

 この日の朝に行われた予選ステージでトップタイムを叩きだしたコペツキは、9.57kmのスーパーSSズリーンでも速さをみせつけ、オーストリアのシモン・ワグナー(シュコダ・ファビアRally2エボ)に1.4秒差、さらに地元のフィリップ・マレシュ(シュコダ・ファビアRally2エボ)に4.2秒差をつけるベストタイムを刻んでラリーをリードした。

「このようなステージでは、多くを得ることはできないが、多くを失うことはたやすくできる」と、バルム・チェコで過去10度優勝しているコペツキは語った。

「1秒1秒を争う超スペシャルステージでは、それが勝負の分かれ目になる。ベストを尽くした結果、最速で通過できたのは良かった」

 トップから6.1秒遅れの4番手にはアダム・ブレジーク(シュコダ・ファビアRally2エボ)が好調なペースで続いているが、新たにERCチャンピオンになったエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)はクラッチペダルに問題を抱えて苦戦を強いられることになり、首位からは9.9秒遅れの5位で続いている。

 昨年のERCチェコでは勝利を目前にクラッシュした地元期待の若手であるエリック・ツァイス(フォード・フィエスタRally2)は6位でスタートしたが、ポップオフバルブのトラブルで11.9秒もの遅れをとってしまった。

「信じられないようなステージだった。多くの人が集まり、雰囲気は最高だった。でも、ベストを尽くしたけど、すべてのコーナーでポップオフバルブが開いてしまった。どうしたらいいんだろう?」とツァイスは落ち込んだ様子を見せた。

 アルベルト・バティストーリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が7番手、ケン・トルン(フォード・フィエスタRally2)が8番手で続いている。

 土曜日のオープニングレグでは、ズリーン市のラリーベースの東側で3ステージを2回ループする1日となる。雨混じりの週末になることが予想されており、この日のセレモニアルスタートの前に行われたスタートオーダーセレクションでは予選トップのコペツキが一番手からのスタートをチョイスしたようにすべてのドライバーが上位でのスタートポジションを選び、予選と全く同じ順位で土曜日をスタートすることになった。