WRC2022/12/19

スウェーデン、40%超が新しいルートに

(c)Toyota

 雪を求めてこれまでのヴェルムランド地方から700km北のヴェステルボッテン地方へ移動して2022年に初開催された新生ラリー・スウェーデンは、2023年もボスニア湾に面した北部の学園都市ウーメオをベースに一年前と比べて40%超のステージを刷新して、2月9日から12日にかけて18SS/301.18kmで行われる。

 ウーメオでの新ルートで行われた今年のスウェーデンだが、トナカイの牧畜を行う地元農家のコース使用の許諾が下りないことから当初からルートの決定が難航、ラリーの1週間前になって土曜日に予定されていたエーントレスク・ステージがキャンセルとなるなど、トナカイ放牧のエリアでラリーカーを走らせることの難しい課題が浮き彫りとなってきた。2023年についても金曜日に2回の走行が行われる予定だったカムショーン・ステージがフローダに置き換わるなど、まだまだ地域との間に複雑な事情を抱えながらの開催となるようだ。

 2月9日木曜日の初日はウーメオ市にある旧軍事エリアを中心にギャラリーのために作られたウーメオ・スプリント(5.16km)で開幕する。2023年からは新しいルールによってすべてのイベントにおいてこれまで15分間で行われてきたモーニングサービスが基本的に廃止されることになるため、45分間から1時間に延長された夜のフレキシ・サービスが翌日に向けたマシンチェックの最後の機会となる。

 10日金曜日は、ブラットビー(10.76km)からスタート、昨年はパワーステージとして行われたサールシェーリーデン(14.23km)がそれに続き、新しいボッツマルキ(25.81km)の3ステージのあとミッドデイサービスが行われる。午後の同じ3ステージをループしたあと木曜日の夜に行われたウーメオ・スプリントの2回目の走行で締めくくる6SS/106.76kmの一日となる。

 土曜日は新しいノルビイ(12.54km)からスタート、カムショーンに代わるラリー最長のフローダ(28.25km)、セーヴァル(17.28km)の3ステージをミッドデイサービスを挟んで2回ループしたあとウーメオ・スプリントのロングバージョンであるウーメオ(10.08km)を走る7SS/126.22kmの一日となる。

 最終日の12日日曜日はノーサービスの一日となり、新しいヴェステルヴィッケ(26.48km)のステージを15分間のサービスを挟んで2回ループ、土曜日に走ったウーメオの2回目の走行がパワーステージとして行われる。3SS/63.04kmの一日となる。