WRC2017/02/11

スウェーデンWRC2大輝は初日7位、貴元9位

(c)Michelin

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 ラリー・スウェーデンのWRC2カテゴリーに挑んだ新井大輝と勝田貴元は、ともにパンクによって苦しいスタートとなってしまった。

 TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムの育成ドライバーとして3年目を迎える二人は、1月のアークティック・ラップランド・ラリーに続きフォード・フィエスタR5でラリー・スウェーデンに参戦したが、新井はSS2で左フロントタイヤをパンクして9位まで順位を下げたあと6位まで追い上げたが、ふたたび同じレーデンのステージの2回目の走行で今度は右フロントをパンク、初日は7位となっている。また、いっぽうの勝田も同じレーデンのステージでスタートしてすぐにパンクしたため、タイヤ交換を強いられる。ここだけで4分40秒を失った彼は初日は9位となっている。

 金曜日の初日を終えて、地元出身のポントゥス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)が文句無しのパフォーマンスを披露してWRC2のリードを奪っている。

 彼はスウェーデンとノルウェーにまたがる凍った森林地帯を走る7つのステージのうちの5つを制し、2位につけるMスポーツのフォード・フィエスタR5を駆るフィンランドのテーム・スニネンに対し余裕の45.1秒のアドバンテージを築いている。その13.7秒後方にオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)がつけ、トップ3をオール北欧で占めることとなった。

 スタート直後はヴェイビーがラリーをリードしていたが、その後ティデマンドが6つのステージで5回のベストタイムを叩き出して大きく引き離すこととなった。

「全部がうまく機能している、クルマ、ドライバー、コドライバー、そしてタイヤも」ティデマンドは語った。「まったくミスもなかったし、僕はとにかく集中を切らさないようにしている、それがいちばんだと思う」

 Mスポーツに移籍して今季からフィエスタR5にスイッチしたスニネンは当初、慣れないマシンに加えてマイナーなミスがいくつかあったことを認めているが、午後のセッションではヴェイビーを上回ることに成功している。それぞれが1つずつステージウィンを記録するが、ヴェイビーはSS5のフィニッシュ近くでスピンしたことでタイムを失い、2位を明け渡してしまった。

 そしてMスポーツのもう1台のフィエスタR5をドライブするエリック・カミリーがヴェイビーから64.0秒遅れの4位となっている。彼はエンジンストールによってタイムをロス、さらにパンクを喫したドライバーに塞がれる形で貴重な時間を費やされながらも、北欧以外のドライバーの最上位につけている。

 イギリスのガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)が5位、地元のエミル・ベルグヴィスト(シトロエンDS3 R5)はタイムコントロールに遅れて10秒のペナルティを課せられたが、6位に入っている。

 アダプタ・モータースポーツのフォード・フィエスタR5で出場したエイヴィンド・ブリニルドセンは、シュコダ・ワークスのティデマンドとMスポーツ・ワークスのスニネンと対等の速さをみせて3位につけていたものの、SS5で無念のパンクで8位でフィニッシュにたどり着いている。

 優勝候補の一人だったアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)はSS2でスタックして4分40秒をロス、すっかり意気消沈した彼はSS5で二輪駆動となるトラブルに見舞われたためにリタイアとなった。

 ノルウェーのアンデルス・グロンダル(フォード・フィエスタR5)も朝のループで駆動系の問題で立ち往生、フランスのピエル-ルイ・ルベー(シトロエンDS3 R5)もエンジントラブルによりストップすることになった。

 ヤロスラフ・カウトン(フォード・フィエスタR5)はパンクによってタイムロスを強いられ、さらにエンジンのトラブルも抱えることになったために15分遅れとなってしまった。