WRC2024/08/27

セスクス、プーマRally1でラリー・チリ参戦へ

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、9月29日〜29日に開催されるラリー・チリ・ビオビオにマルティンシュ・セスクスがふたたびフォード・プーマRally1で参戦することになったと発表した。

 ラトビア出身のセスクスは、ラリー・ポーランドで初めてトップカテゴリーに登場、ノンハイブリッドのプーマRally1にもかかわらず、一時、2位を走ったあと最終的に5位でフィニッシュするというセンセーショナルなデビューを飾った。さらにフルハイブリッド仕様のプーマRally1で出場した母国のラリー・ラトビアではキャリア初のベストタイムを奪っただけでなく、連日、ワールドチャンピオンたちと一歩も引かぬパフォーマンスをみせて、最終ステージで駆動系のトラブルに見舞われなければ3位の表彰台も可能だった。

 この2つの素晴らしい結果によって、セスクスはRally1での追加参戦を可能とするサポートを受けることに成功、今季最後のグラベル・ラウンドとなるラリー・チリへポーランドと同様にふたたびノンハイブリッドのプーマRally1を駆って出場することが決まった。

 セスクスは、ポーランドとラトビアというよく知っている道ではなく、チリには初めて出場することになる。セスクスはラリー・チリでお馴染みのスムーズで高速なセクションの恩恵を受けることができるが、それでもこのイベントに出場したことがなく、ゼロから新しいペースノートを作らなければならないことは大きな挑戦となる。

 セスクスは、まったく知らないチリのステージでも自身の速さを見せつけるチャンスが生まれたことを歓迎している。

「前回のラリーからわずか2ヶ月で、再びRally1のマシンをドライブする機会を与えていただき、とても感謝している。これまでのところ、信じられないような冒険だったし、ドライビングの経験もどんどん良くなっている。Rally1マシンでチリに参戦することは本当に素晴らしいことなので、MスポーツとWRCプロモーターのサポートと協力に心から感謝したい」とセスクスは語っている。

「もちろん、このようなラリーでノンハイブリッドのRally1マシンでスタートするのはかなりのチャレンジになる。厳しいだろうが、我々はチャレンジが大好きだ。今回もまた、ハイブリッドカーではないマシンで、知らないラリーを走ることになる。でも、準備はできていると思うし、Mスポーツとともに今年も素晴らしい冒険に挑み、最高のパフォーマンスを発揮しようという意欲がみんなにある。楽しみにしているよ」

 チーム代表のリチャード・ミルナーは次のように語った。

「マルティンシュは過去2回、Mスポーツから参戦したイベントで強い印象を残してくれた。今回は間違いなく、これまでとはまったく異なるチャレンジングなイベントになるだろう。このトリッキーなラリーでの経験がない彼にとって、それは簡単なことではないが、彼の多才さをアピールし、将来の才能をさらに確立する絶好の機会だ。この経験が、彼がトップカテゴリーの常連になる野心をさらに高めてくれることを期待している」