マルティンシュ・セスクスは、トヨタGRヤリスRally2にマシンをスイッチして、ヨーロッパ・ラリー選手権のタイトルに挑むことを発表した。
ラトビア出身のセスクスは、2022年に母国で行われたラリー・リエパーヤでERC初優勝を飾り、昨年もポーランドとラトビアにおいてシーズン最多となる2勝を挙げたものの、タイトル争いではヘイデン・パッドンにわずかに及ばなかった。
母国ラトビアでのWRC初開催がされる今季、ERCジュニアチャンピオンのセスクスは、これまでのシュコダ・ファビアRS Rally2から新しいトヨタのRally2カーにステアリングを持ち替え、ERC初王座と飛躍のシーズンを誓っている。
「昨年はERCで成功を収め、選手権の2位を確保した。しかし、ERCでさらに一段前に進むためには、成長と新たな挑戦を受け入れる必要がある」とセスクスは語っている。
ERCの競争はますます熾烈になっているが、セスクスはそうした厳しい戦いでこそ成長が可能になると前向きだ。
「WRCドライバーのERCへの移籍に伴い、競争は常に厳しくなっている。僕らにもさらなる成長が求められている。経験豊富なスポーツ・レーシング・テクノロジーズ・チームとトヨタの新しいRally2カーが、僕らの助けとなるだろう」
今シーズンのERCには、新しいイベントが増えるためチャレンジングなシーズンが予想されている。
「もちろん、チームが新しいマシンを理解するために学ぶことは多い。それに新しいターマックラリーはさらなる挑戦となるだろう。グラベルラリーは3戦しかなく、まったく初めてのラリーも3戦ある。だから、しっかり準備して、しっかりしたシーズンを送れるように努力し、学び、成長し続けたい」
セスクスのコドライバーは、これまでどおりにレナーズ・フランシスが務める。彼はすでに何度か新しいGRヤリスRally2のテストを行っていると認め、その素晴らしいパフォーマンスに自信を深めていると語った。
「トヨタGRヤリスRally2は新しいマシンだが、僕らはすでに何度かテストを行った。クルマはとても魅力的でパワフルだし、今季、WRC開幕戦でデビューした後、経験豊富なドライバーがステアリングを握れば、大きな可能性を秘めていることが証明されている。ドライバーにとっても快適なシートポジションがあるし、ダッシュボードに対して窮屈ではない。ドライブの観点からも、トヨタはより軽く、より動きやすい。メカニカルな部分の多くが変更しやすくなっていて、ラリー中に調整したり、アジャストしやすいんだ」