WRC2024/05/09

ポルトガルのシェイクダウン、ヒョンデが1-2-3

(c)Hyundai

(c)Toyota

 2024年世界ラリー選手権第5戦のラリー・デ・ポルトガルのシェイクダウンが行われ、ダニエル・ソルド(ヒョンデi20 N Rally1)が2分51.2秒のトップタイムをマーク、ヒョンデ・モータースポーツが1-2-3を占めることになった。

 シェイクダウンはこれまでと同じくパラデスのラリークロス・サーキットを一部に使用した4.61kmのステージで行われているが、そのステージ名には昨年から歴史的な名勝負の舞台となったバルタールの名前を与えている。

 バルタールは、森のなかのテクニカルなセクションやターマックとグラベルがミックスしたラリークロス・サーキットをコースにもつため、典型的なポルトガルのステージというわけではないが、ラリーに向けて準備を整える最後の機会となる。


 シェイクダウンの1回目の走行ではカッレ・ロヴァンペラ(トヨタGRヤリスRally1)がトップタイムをマーク、昨年のラリー・ジャパン以来6カ月ぶりのWRC復帰となったソルドが0.4秒差の2番手タイムで続くことになった。

 2週間前にポルトガルで行われたラリー・テーハス・ダボボレイラにて準備を行ったソルドは、順調な仕上がりを証明するかのように2回目の走行ではロヴァンペラのタイムを1.5秒も上回る素晴らしい走りをみせて、シェイクダウンの最速タイムをマークしている。

「ポルトガルでマシンに戻れることに興奮している」とソルドは語っている。彼は明日の金曜日をRally1カー最後尾の8番手というポジションでスタートすることになっている。「ドライバーにとっても観客にとっても、いつも特別なラリーだ。最終的な目標は勝つことだが、チームのためにこの週末でできるだけ多くのポイントを獲得したいと思っている」。

 2番手には0.5秒差でチームメイトのオイット・タナク(ヒョンデi20 N Rally1)、さらに0.4秒差でティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデi20 N Rally1)が続き、トヨタ勢の最速はさらに0.1秒差で続いたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリスRally1)となっている。

 過去ポルトガルで5度の優勝経験をもつオジエは金曜日を5番手というロードポジションでスタートし、優勝争いに加わるには十分な位置にも見えるが、彼は、走行順はけっしていつも味方をするとは限らないと釘を刺している。彼は2022年にも同じアドバンテージがありながら、初日に2度のパンクに見舞われてリタイアし、再出走した2日目にもクラッシュした。

「2年前もここで良いスタートポジションを取ったが、トラブルが多く、パンクや小さなオフもあり、かなり悲惨なラリーだった。今週末はそれを修正したい。ポルトガルはいつも観客が多くていいところ。2年前に間違ったことを修正するのがプランだ」とオジエは語っている。

 オジエから0.1秒差の5番手には唯一人4回の走行を行ったアドリアン・フールモー(フォード・プーマRally1)が続き、さらに0.1秒差で勝田貴元(トヨタGRヤリスRally1)が6番手タイムで続いている。

 1回目の走行で好タイムを叩きだしたロヴァンペラは、ハイブリッドのブーストを奪うトラブルに見舞われ、チームメイトのエルフィン・エヴァンスともに勝田の後方、0.3秒差の7番手タイムで続いている。「シェイクダウンは、僕たちにとってベストなスタートではなかった。マシンは100%ではない。でも、ファンのみんなに会えてうれしい。でも、戻ってきてファンのみんなに会えるのは嬉しい。ラリーに向けてクルマを仕上げてくれるだろうから、問題はない」とロヴァンペラは語っている。

 ラリー・デ・ポルトガルはこのあとコインブラでスタートセレモニーが行われた後、ラリーカーは50kmあまりを南下、オープニングステージのフィゲイラ・ダ・フォズ(2.94km)のスーパースペシャルステージを走ることになっている。