WORLDWIDE2022/02/22

セメナック、ギヤボックス破損で開幕勝利を失う

(c)subaru.com/rally

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 米国の国内ラリー選手権であるアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)の2022年開幕ラウンド、スノー*ドリフトラリーで、8分29秒ものリードを保持して勝利目前だったスバル・モータースポーツUSAのブランドン・セメナック(スバルWRX STI)がフィニッシュまで2番目のステージでギヤボックスのトラブルによってリタイアを喫し、マーク・ピアトコウスキー(スバル・インプレッサ2.5 RS 1999)が初優勝を果たした。

 トラビス・パストラーナが骨盤の怪我からのリハビリ中、ケン・ブロックはサファリ・クラシック・ラリーに参戦中、バリー・マッケンナも仕事の都合で直前になって参加を見合わせたため、セメナックのライバルはなく、シーズン最初のイベントで優勝候補と目されていた。

 スノー*ドリフトラリーはあまり雪がなく露出した氷が道路を覆って例年以上に危険なコンディションとなったが、WRCで勝田貴元の元コドライバーを務めたキートン・ウィリアムズとの初コンビで出場したセメナックはオープニングSSから順調に快走、初日の6ステージすべてを制して後続に5分近い差をつけることになった。

 セメナックは夜のうちに降った雪がステージを覆った土曜日もリズムを保ち、SS11まですべてのステージに勝利し、史上初のARAパワーステージも制したが、SS12でスピンして完璧勝利はここで崩れることになる。もちろん彼のリードに少しも影響は無く、スノー*ドリフトで最も過酷とされるSS13をトップタイムで切り抜けて後続に対して8分29秒をリード、勝利は確実なものになるかと思われた。だが、続くSS14で、ギヤボックスのトラブルによって彼はストップ、ゴールまであと1ステージでリタイアとなった。

 これにより、LN4クラス王者のピアトコウスキーが首位に立ち、最終ステージを慎重なペースで走り切ってARA初優勝を飾ることとなった。