WRC2018/01/20

トヨタ、モンテカルロ勝利にむけて出撃準備完了

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、1月25〜28日に開催されるFIA世界ラリー選手権開幕戦ラリー・モンテカルロに、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ、オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムの新体制で、さらなる進化を果たしたヤリスWRCとともに勝利に挑む。

 トヨタは昨年のモンテカルロで、ヤリスでのデビュー戦にもかかわらず、ラトバラは総合2位を達成、上々の結果をみせている。世界でもっとも長い歴史を誇るモンテカルロは天気が変わりやすく、ドライ、ウェット、雪、アイスと路面コンディションが目まぐるしく変化するため、タイヤチョイスとともにマシンのセッティングが重要になる。

 チーム代表のトミ・マキネンは、モンテカルロにむけて十分なテストを行ない、チームとして入念な準備ができていると語った。

「昨年の今ごろはまだヤリスWRCのデビュー準備を進めていたが、自分たちの実力を完全には理解できていなかったが、新しいシーズンはより一貫性をもってシーズンを戦えると信じているよ。それは選手権のタイトルを争う上で必要なことだし、去年1年間学び続けた自分たちが目標にしてきたことだ」とマキネンは語った。

「昨年の最終戦ラリー・オーストラリア終了後、それほど長い休みがあったわけではないが、クルマをさらに良くするため非常に忙しい日々を送ることになった。ラリー・モンテカルロは常に、シーズン開幕戦としては難しいイベントだ。私は過去にドライバーとして4回優勝したが、その当時はそれほどしっかり準備をしなかったと思う。ラリーのことは考えず、スキーに行っていたくらいだからね。それと比べれば、我々の3人のドライバーは十分なテストを行ない入念な準備ができているので、良い結果を期待しているよ」

 ラトバラは、モンテカルロではミスなく走りきることが重要だが、2位になった昨年より今年はさらにペースを上げたいと語った。

「チームにとって最初のシーズンとなった昨年、僕らは一丸となって多くを学ぶことになった。何を改善すべきかを探求し続けた結果、2年目を戦うための準備が整い、高い競争力を得ることができたと思っている」とラトバラは語った。

「トヨタの3名のドライバーはいずれも2017年に優勝をおさめており、とても強力な体制だ。全員が優勝を目標に戦えば、きっとチームに良い結果をもたらすはずだ。ヤリスWRCのデビュー戦となった去年のラリー・モンテカルロでは、それまでの自分のモンテカルロでのベストリザルトに並ぶ2位でフィニッシュするなど、良い結果を残すことができた。昨年のモンテカルロではミスなく走りきることが重要だったが、それは今年も変わりない。しかし、今年はスピードをさらに高めていきたいと思っている」

 タナクはまずはトヨタでのデビュー戦でどれくらい競争力があるのかを慎重に見極めながら走るつもりだ。

「トヨタのメンバーとして臨む最初のラリーを前に、とても興奮している。チームは昨年、1年目のシーズンだったにもかかわらず、最初から非常に競争力が高く素晴らしい仕事をした。チームにどれ程のポテンシャルがあるのかを知り、将来はこのチームの一員になりたいと強く思ったよ」とタナクは語った。

「僕らの目標は選手権に勝つことだ。僕自身はかなりチームに慣れてきたと思うし、とても歓迎されていると感じる。参戦準備はとても順調に進んでいる。モンテカルロは、路面が雪なのか氷なのか、ウェットなのかドライなのかなどコンディションを予想することが容易ではなく、カレンダーの中でもっとも難しいラリーだが、ライバルに対してどれくらい競争力があるのかを見ながら戦いたいと思う」


 ラッピはWRカーでの参戦経験がないモンテカルロではすべてのステージを走りきることを目標にするつもりだ。

「僕にとって今年は、WRカーでフル出場する最初のシーズンとなる。そのため、安定した走りを最優先するなど、以前とは異なるアプローチで臨む必要がある。僕自身はまだまだ経験値が不足しているし、特にシーズン序盤はWRカーでの出場経験がないラリーが続き、モンテカルロもそのひとつとなる。モンテカルロは経験がとても重要なラリーなので、すべてのステージを走りきることを目標に置いて戦うつもりだ。しかし、中盤以降のラリーに関しては自信があるので、十分に競争力を発揮できると思う。開幕に向けての準備は順調に進んでいる。クルマの改善と僕ら自身の能力向上に取り組んできたからね」