WRC2017/02/10

トヨタ、ヤリスWRCとって初のベストタイム

トヨタ、ヤリスWRCとって初のベストタイム

(c)Toyota

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 2月9日(木)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデンのカールスタッドでスーパーSSが行なわれ、ヤリスWRCをドライブするヤリ-マティ・ラトバラがベストタイムをマーク。TOYOTA GAZOO Racing WRTに、参戦2戦目で初めてのSSベストタイムをもたらした。また、チームメイトのユホ・ハンニネンも安定した走りで8番手タイムを刻むなど、TOYOTA GAZOO Racing WRTは順調なスタートをきった。

 9日(木)は午前中にサービスパークが置かれるトースビー近郊でシェイクダウンが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのドライバーおよびコドライバー計4名はマシンの最終確認作業を行なった。そして、トースビーの南、約100kmのカールスタッドで午後8時過ぎに競技がスタート。雪と氷に表面が覆われたアリーナで、SS1として2台同時出走のスーパーSSが行なわれ、全長1.9kmのショートコースでラトバラが全体のベストタイムをマーク。チームとマシンに初のベストタイムをもたらすと共に、ラリーをリードする立場で1日を締めくくった。また、チームメイトのハンニネンも順調にスーパーSSを走破した。

トム・フォウラー(チーフエンジニア):「今朝のシェイクダウンでは、前戦のモンテカルロと同じように使用本数の制限があるタイヤを温存することを最優先した。ラリー本番でドライバーたちがベストなタイヤ選択を行なえるようにするためだ。夜に行なわれたスーパーSSではヤリ-マティがベストタイムを刻み、とても良いスタートとなったが、本当の勝負は明日からとなる。今年のコースは路面が全体的に凍結して硬く締まっており、明日以降は積雪の可能性もある。本日の走行で良い感触をつかむことができたので、明日からのチャレンジがとても楽しみだね。明日はもっとも長い距離を走る1日となるので、チームとして万全の準備をして勝負に臨むつもりだ」

ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC#10号車):「前戦のラリー・モンテカルロでは2位という予想以上の順位でフィニッシュすることができ、我々のモチベーションはさらに高まっている。さらに良い結果を望む声も聞こえてくるけれど、シーズンはまだ始まったばかりだし、落ち着いて1戦ごとに着実にステップアップしていくことが何よりも重要だ。今回のラリー・スウェーデンは非常にハイスピードなラリーなので、ハンドリングとエンジンパフォーマンスがポイントになるだろう。今日はスーパーSSでチームとヤリスWRCにとって初のベストタイムを刻むことができて嬉しかったので、明日以降もこの調子を保ち続けたいと思っている」

ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC#11号車):「今朝のシェイクダウンではタイムを出しに行くのではなく、クルマが正常に作動するかどうかに集中して走行し、すべてがうまく機能していることを確認した。日没後にカールスタードで行なわれたスーパーSSには多くのファンが集まりとても素晴らしい雰囲気で、コースコンディションも良好だったが、私自身は少しだけナーバスになっていたような気がする。しかし、SSではヤリスWRCの良い動きに助けられ、全体をうまくまとめることができたよ」

 競技2日目となる金曜日は、スウェーデンからノルウェーにかけて広がる森林地帯のスノーロードで7つのSSが行なわれる。2カ国にまたがるSSの合計距離は145.65kmで、リエゾンも含めた総走行距離は527.18km。オープニングのSS2は午前7時59分(日本時間15時59分)に開始となる。