WRC2018/09/17

トヨタ、1998年以来20年ぶりの1-2勝利

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームは先週末のラリー・トルコにおいて2017年のWRC復帰以来初の1-2フィニッシュを飾り、マニュファクチャラー選手権でトップに立つことになった。トヨタがWRCで1-2勝利を飾ったのは1998年のラリー・ニュージランド以来、20年ぶりのことだ。

 ラリー・トルコの競技最終日が日曜日にトルコ南西部のマルマリスを中心に行なわれ、オイット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤが優勝、また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラは、今季最上位となる総合2位でフィニッシュすることになった。

 トヨタは開幕戦ラリー・モンテカルロではダブル・ポディウムによってMスポーツ・フォードと並んでマニュファクチャラー選手権をリードしたが、その後は不振な戦いが続いたことで、前半戦最後の第7戦ラリー・イタリア・サルディニアを終えた時点では、選手権首位のヒュンダイ・モータースポーツに51ポイント差をつけられる3位となっていた。

 しかし、第8戦ラリー・フィンランド、第9戦ラリー・ドイッシュランドに続いて第10戦ラリー・トルコで3連勝を飾ったタナクとともに、勢いづいたチームも3連続のダブル・ポディウムを達成、ヒュンダイを5ポイント抜いてマニュファクチャラー選手権のリーダーに立つことになった。

 1998年のニュージーランドにおいてトヨタが最後の1-2勝利を飾った際、三菱のレーシングスーツを着て3位のポディウムに立っていたトミ・マキネンが、20年後のいま、トヨタ・チームの指揮を執っているのは奇妙な因縁だろう。

 マキネン代表は、二つの選手権の獲得にむけてチームがいい流れに乗ったことを確信している。

「今週もまた、素晴らしい週末になった。最後まで集中力を絶やさず、まったくミスをしなかったオイットとヤリ-マティに感謝したい。2人のラリーは本当に素晴らしかった」とマキネン代表は語った。

「このラリーは誰にとっても新しく、非常に高い技術を求められるステージがあり、ミスをしやすいイベントだった。クルマにとって大きなチャレンジになったが、素晴らしい戦いを実践し、良い結果を残すことができた。チームは冷却系を改善したようにも思えるし、クルマ全体のレベルが高まったことで信頼性も大きく向上している。これなら自信をもって未来に立ち向かうことができる」

「マニュファクチャラーズ選手権をリードすることになったのは素晴らしいことだが、次戦ではライバルのマシンもきっと速くなるはずだし、シーズン最終戦までエキサイティングな戦いが続くはずだが、チーム全体の状況はいいし、このままシーズンの終わりまで一生懸命努力し続けたいと思う」