WRC2019/02/14

ヌーヴィル、シェイクダウンで2年連続一番時計

(c)Hyundai

(c)Citroen

 2019年世界ラリー選手権第2戦ラリー・スウェーデンのシェイクダウンが14日木曜日に行われ、昨年のウィナー、ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がライバルたちを2.2秒引き離す4分5秒のトップタイムを奪い、速さをアピールすることになった。

 ラリー・スウェーデンのシェイクダウンは昨年と同様にトースビーのサービスパーク近郊に設けられた6.86kmのスカッラ・ステージで朝9時から始まることになった。シェイクダウンがスタートした時点での気温はマイナス2度と比較的暖かいが、昨夜の冷え込みによって路面は硬く凍結しており、コースサイドには十分な高さのスノーバンクも残り、理想的ともいえるコンディションのなかで始まることになった。

 多くのドライバーたちが、スウェーデンのプレテストを厳しく冷え込んだ時期に行っていったため、雪質はもっとソフトで凍結が少ない路面で行っていることから、誰がこの週末のコンディションでペースを見せるかに注目が集まったが、1回目の走行からトヨタ勢が好調な走りでトップ3を占めることになった。

 2年前にここでトヨタ・ヤリスWRCにとっての初勝利を記録しているヤリ-マティ・ラトバラが4分14.3秒のトップタイム、後方からスタートしたクリス・ミークも「グリップやコンディションはテスト中とは異なる。僕らはこれらの状況で学ばなければならない」と言いながらもラトバラから1秒差の2番手で続くことになった。さらに1.1秒差でオイット・タナクが3番手タイム、トヨタ勢からさらに1.2秒も引き離された4番手タイムにはエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)が続くことになった。

 しかし、路面がクリーンになり出すと、トヨタ勢は意外にもペースを伸ばすことができない。タイムが伸びないラトバラを抜いて2回目の走行でトップタイムを奪ったのはMスポーツ・フォードのテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、さらに3回目の走行でティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がこのタイムを5.4秒上回り4分5秒のトップに躍り出すことになった。

 ヌーヴィルは3回の走行でシェイクダウンを切り上げたが、4回の走行を行ったドライバーたちは彼のタイムを抜くことができず、ヌーヴィルがシェイクダウン最速タイムの座を奪うことになった。しかし、彼はラリー・モンテカルロに続いてスウェーデンもタイトな勝負になることを予想、「2回の走行のあとで変更したセットアップが成功したよ。いいシェイクダウンだったが、もちろんすべてがうまくいっているかどうかを確認するのは最初のスペシャルステージでいいタイムが出るかどうかではっきりする」と語っていた。

 走行によってグリップレベルが変化するなか、コンスタントに上位のタイムを記録したタナクが2.2秒差の2番手タイム、一番手でコースインしたセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)もじょじょにペースを上げてタナクから0.1秒差の3番手タイムで続いている。

 ミークは3回目の走行でコースオフ、観客の助けを借りなければならなかったが、幸いにもマシンにはダメージはなく、4回目の走行でオジエに0.2秒差に迫る4番手タイムを記録した。

 5番手にはエルフィン・エヴァンス、6番手にはスニネンと、Mスポーツ・フォードの2台のフォード・フィエスタWRCが続き、好ペースを維持して3回目の走行でシェイクダウンを切り上げたラッピが7番手で続いている。ラッピは明日以降への手応えを感じているのか、「本当に楽しんでいる。コンディションは完璧だ。すばらしいよ」と笑顔をみせている。

 6年ぶりにスウェーデンに出場するセバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)は8番手タイム、トヨタ・ヤリスWRCを駆って9年ぶりにスウェーデンに帰ってきたマーカス・グロンホルムは、ヌーヴィルから11.9秒遅れの12番手となっている。

 ラリー・スウェーデンのオープニングSSとなるカールスタッド・スーパーSSは木曜日夜20時(日本時間15日4時)にスタートする。

■シェイクダウンタイム
1. T.ヌーヴィル 4分05.0秒
2. O.タナク 4分07.2秒
3. S.オジエ 4分07.3秒
4. K.ミーク 4分07.5秒
5. E.エヴァンス 4分07.7秒
6. T.スニネン 4分07.8秒
7. E.ラッピ 4分08.4秒
8. S.ローブ 4分08.8秒
9. J-M.ラトバラ 4分09.2秒
10. A.ミケルセン 4分10.0秒
11. P.ティデマンド 4分13.0秒
12. J.クリストファーソン 4分14.1秒
13. K.ロヴァンペラ 4分14.7秒
14. J.フットゥネン 4分14.8秒
15. M.オストベルグ 4分15.8秒
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18. M.グロンホルム 4分16.9秒
19.勝田貴元 4分18.1秒