ERC2023/03/01

パッドン、ERCタイトルへの挑戦を発表

(c)Hayden Paddon

(c)Hayden Paddon

 ニュージーランド出身のヘイデン・パッドンは、今季、BRCレーシングチームのヒョンデi20 N Rally2を駆って、来週末のラリー・セーハス・デ・ファフェを皮切りに、2023年のヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)に挑戦することになった。

 パッドンは昨年はWRCに2戦、ERC 1戦に出場し、今季はWRC2での参戦を考えていたが、ヒョンデ・ニュージーランドのサポートによって2017年以来となるヨーロッパ大陸での選手権参戦プログラムに挑む。コドライバーはジョン・ケナードとなり、二人にとって17回目のシーズンとなる。

「僕たちがERCに集中することを決めたのは、いくつかの重要な理由がある。まず、FIA選手権の頂点に参戦しながら予算が達成しやすいこと。第二に、個人的な観点では、クラス優勝よりもラリーでの総合優勝を目指す方に魅力を感じたことだ」とパッドンは語っている。

「ERCは、ヒュンダイ・ニュージーランドとPRG(パッドン・レーシング・グループ)をヨーロッパにとどめ、ラリーで勝つチャンスを得るための素晴らしいプログラムになるはずだ。また、地球の裏側で戦うというロジスティクスを考えると、BRCレーシングチームのようなヨーロッパで高い評価を得ているチームと密接な関係を築きながら、僕らのチームの人材も活用できることに価値があると考えている」

 70周年を迎えるERCの歴史でヨーロッパ大陸以外の出身でチャンピオンになったドライバーはいない。しかし、ニュージーランド出身のパッドンはその最初のチャンピオンになることをターゲットにしている。

「ERCはオールライブで同じように放送してもらえるし、大きな歴史があることも忘れてはいけない。70年以上の歴史があり、ヨーロッパ人以外が優勝したことがないのも魅力的だ。僕は負けず嫌いなので、ラリーで勝つことがもっとも重要なことだ。」

 パッドンは、2016年のラリー・アルゼンチンでは、セバスチャン・オジエを破ってWRC初優勝を飾っている実績のあるドライバーだが、ERCでも栄光を勝ち取るためには、強力なライバルたちを相手に強さを発揮しなければならないことを彼は知っている。

「ファフェのエントリーリストを見れば、まさにエントリーリストと呼ぶにふさわしいよ! ラリーで勝ちたいのは確かだが、もちろんチャンピオンシップで勝つことが重要なのだから、そのためにはもう少し戦略的なアプローチを取らなければならないだろう。ワクワクしているよ。どれだけの競争力があるのか、とても楽しみにしている」