WRC2024/03/29

ヒョンデ、サファリの開幕ステージを1-2リード

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 2024年世界ラリー選手権(WRC)開幕戦のサファリ・ラリー・ケニアのオープニングステージが木曜日に行われ、ティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデi20 N Rally1)がトップタイムをマーク、チームメイトのオイット・タナク(ヒョンデi20 N Rally1)が0.1秒差の2番手タイムで続き、ヒョンデが1-2体制でラリーをリードすることになった。

 首都ナイロビのケニアッタ国際会議場(KICC)での伝統のスタートセレモニーが2年ぶりに復活、レーシングスーツに身を包んだケニアのウィリアム・ルト大統領がスタートフラッグを振り下ろすなか、ラリーカーが次々とスタート、 2台併走で行われるオープニングステージのスーパーSSカサラニ(4.84km)でサファリ・ラリーは開幕した。

 スーパーSSカサラニは、スピードが出るセクションや小さなジャンプ、あるいはマディなセクションが組み合わされており、多くのファンが迫力のある走りに声援を贈っていた。ヌーヴィルはチームメイトのタナクだけでなく、2年連続して1-2-3を達成しているトヨタ勢をここでは押さえきったが、明日は一番手でコースに臨み、さらにヒョンデの泣き所となってきた信頼性の問題がどう解決しているか気になっているようだった。

「チャレンジングなイベントになるだろう」とヌーヴィルは語っている。「今回は技術的な問題もミスもなく無事に終えられることを祈っている。僕たちは十分な準備が出来ていると思うし、マシンの感触も良いので、ラリーをこのような形でスタートできるのは常に良いことだ。マシンのフィーリングはとてもいいよ」

 予想されていたより悪天候の週末になりそうだと天気予報は伝えており、タナクはここでのタイムより明日の空模様を気にしているようだ。「間違いなく厳しいラリーとなるだろう。現時点で最も優先されるのは、あまりトラブルなく走り切ることだ。ところどころストレスもかかるだろうし、天候に関しても運を味方につける必要がある」

 ワークス勢のなかで最初にスタートしたカッレ・ロヴァンペラ(トヨタGRヤリスRally1)はトップから0.8秒差の3番手につけている。「たくさんのファンに会えてうれしい。僕たちは大きくタイムを失うと思う。道を大量に掃かなければならないからね。ここは非常にスリッパリーだし、小さなマシンが走行した後なのでラインも無かった。とはいえ、ひとつのステージで勝敗が決まるラリーではない。難しい週末になると思うが、ベストを尽くすよ」

 チームメイトから0.1秒差の4番手には勝田貴元(トヨタGRヤリスRally1)が続いている。彼は2台併走で争われたこのステージでは、前戦のラリー・スウェーデンでトップ争いを演じたエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 N Rally1)と直接対決、0.6秒差をつけて打ち破っている。「EPとの戦いはまだ続いているよ! 面白い週末になるだろう。僕たちはベストを尽くして戦うつもりだ」。

 5番手にはラッピ、さらに0.2秒差の6番手にはエルフィン・エヴァンス(トヨタGRヤリスRally1)、0.5秒差でアドリアン・フールモー(フォード・プーマRally1)が続くが、彼もトップからわずか2.2秒遅れにすぎない。グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマRally1)はトップから8.6秒とやや遅れたスタートとなっている。

 サファリ・ラリー・ケニアは明日金曜日の朝8時15分(日本時間14時15分)から行われるロルディア・ステージで本格的な戦いが始まる予定だ。