WRC2016/07/28

フィンランドのシェイクダウン、VWがトップ3独占

(c)michelin

 世界ラリー選手権第8戦ラリー・フィンランドのシェイクダウンが行われ、フォルクスワーゲン・モータースポーツのヤリ-マティ・ラトバラ(VWポロR WRC)が2分05.5秒のトップタイムを奪い、3年連続地元勝利にむけて好スタートを切っている。また、チームメイトのセバスチャン・オジエとアンドレアス・ミケルセンが0.5秒差の2番手タイムで並び、VWがシェイクダウンの1-2-3を占めることになった。

 ラリー・フィンランドのシェイクダウンは木曜日の朝7時からルーヒマキのステージで行われた。大きなジャンプでも有名なルーヒマキは今年はルートから外れたものの、4.81kmのシェイクダウン・ステージとして設定され、コースを埋め尽くす観客たちが大きな跳躍を見守ることになった。

 その1回目の走行でトップタイムを奪ったのは、DMACKワールドラリーチームのオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)。前戦ポーランドで惜しくも優勝を逃したタナクが、シェイクダウンの1回目の走行をトップで駆け抜けたのはサルディア、ポーランドに続けて3戦連続となる。

 しかし、2回目の走行ではシトロエンのクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)がトップタイムを塗り替える。ラトバラは0.1秒差の2番手タイムにとどまったが、3回目の走行で2秒近くタイムを更新してシェイクダウンのトップタイムを奪っている。

「シェイクダウンでいいタイムができてよかったよ。テストのときのいいフィーリングがホンモノだって確認できたからね。フィンランドは僕のミーカ(・アンティラ)にとっていつも特別なラリーだ。優勝するチャンスはあると思うけど、先は長い。けれどベストを尽くすよ」

 1番手のポジションでスタートしたオジエは、1回目の走行では路面を薄く覆ったグラベルにタイムを奪われて5番手タイムと出遅れることになったが、2回目の走行では4番手タイム、3回目の走行ではさらにペースをアップ、ラトバラから0.5秒差の2番手タイムを出している。また、ややペースが上がらずに苦しんだミケルセンは4回の走行を行い、オジエと並ぶタイムで2番手でシェイクダウンを終えることになった。

 VW勢に続く4番手タイムで続いたのはティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20 WRC)。彼は4回の走行を行い、ミケルセンから0.1秒差の4番手タイムで続いている。

 Mスポーツのマッズ・オストベルグは5回目の走行を行い、フォード・フィエスタRS WRC勢のトップタイムとなっている。また、ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)はトップグループで最多となる6回の走行を行い、6番手に食い込んでいる。1回目の走行でトップタイムを奪ったタナクと2回目の走行でトップタイムを奪ったミークじゃいずれにも3回の走行のみで切り上げており、それぞれ7番手と8番手タイムとなっている。

 また、プレテストで本番車を横転させてしまったクレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC)も無事に修理を終えたマシンでシェイクダウンに臨み、ミークと同タイムの8番手で続いている。

 なお、モスクワ〜北京で15日間にわたって行われたクロスカントリーイベントのシルクウェイ・ラリーで2位に入ったヤジード・アル-ラジ(フォード・フィエスタRS WRC)は、シェイクダウンの2回目の走行で激しくクラッシュしたものの、どうやら本番のスタートまでに修理が間に合いそうだ。

■シェイクダウンタイム(P1ドライバー)
1. ヤリ-マティ・ラトバラ 2分05.5秒
2. セバスチャン・オジエ 2分06.0秒
2. アンドレアス・ミケルセン 2分06.0秒
4. ティエリー・ヌーヴィル 2分06.1秒
5. マッズ・オストベルグ 2分06.4秒
6. ヘイデン・パッドン 2分06.5秒
7. オット・タナク 2分06.9秒
8. クリス・ミーク 2分07.3秒
8. クレイグ・ブリーン 2分07.3秒
10.ケビン・アッブリング2分08.9秒
11.エリック・カミリー 2分09.0秒
12.ロレンツォ・ベルテッリ2分11.5秒
13.カリド・アル-カシミ 2分12.1秒
14.マルコス・リガト 2分12.7秒
14.ヴァレリー・ゴルバン 2分15.8秒