Mスポーツ・フォードからWRC2選手権に参戦しているアドリアン・フールモーは、ラリー・メキシコのウォームアップとして英国ラリー選手権として初開催されたマルコム・ウィルソン・ラリーに参戦した。イベントは雪に覆われた異例のコンディションとなったが、フォード・フィエスタRally2を駆ったフールモーは、見事優勝を果たした。
フールモーとコドライバーのアレクサンドル・コリアは、英国ラリー選手権の開幕ラウンドを来週のWRCラリー・メキシコのプレテストとして利用した。しかし、ウェールズは寒波に見舞われ、雪が降るコンディションとなったためイベントのアイテナリーは大幅に変更された。
3つのステージが危険すぎて通過できないと判断され、ラリーはグレイストーンを3回、グライズデール・ノースとサウスを1回ずつ通過する5つのステージのみに縮小された。
フールモーはオープニングステージでは僅か0.1秒差でウェールズ人ドライバーのジェームス・ウィリアムズに最速タイムを譲ったが、その後はラリーを支配し、4度の英国ラリーチャンピオンであるキース・クローニンを破って英国選手権で初優勝を果たした。フールモーの築いたギャップは最終的に53.5秒と、1分に迫るものだった。
Mスポーツがヘッドクオーターを置いているコッカーマスを拠点とするこのイベントでフールモーが優勝したのは、3年前にやはりフォード・フィエスタRally2を駆ったとき以来、2度目となった。
「メキシコのようなコンディションでないことは分かっている。でも、本当にとても楽しかった」とフールモーは語った。
「まるでラリーGBで時々見られるようなトリッキーなコンディションやアイスなど、本当にいい経験になった」
「このステージは非常に美しく、ドライブするのがとても楽しかった。このマシンでグラベルを走ることができて良かった。最後に走ったのは、昨年のメキシコだったからね」
また、マルコム・ウィルソン・ラリーでは、ジョルダン・セルデリディスがフォード・プーマRally1をドライブし、英国の地でRally1マシンでのデビューを飾ったが、トリッキーなコンディションにおいてスピンを喫し、トップ10圏外でのフィニッシュとなった。
また、セルデリディスのコドライバーを務めたのはMスポーツのWRC2ドライバーであるグレゴワール・ムンスターであり、彼はセルデリディスのサポートによって今季のうちにもプーマRally1でWRC数戦を走る可能性があるという。