クレイグ・ブリーンは、つい最近まで世界ラリー選手権でのキャリアが終わりつつあると考えていたと明かし、Mスポーツ・フォードとともに始まる新シーズンが心から待ちきれないと語った。
ブリーンとポール・ネーグルは今季、ヒュンダイでダニ・ソルドと3台目のヒュンダイi20クーペWRCをシェアし、エストニアとベルギーのラリーで2位、フィンランドで3位を獲得したものの、希望してきたフル参戦を叶えることができないため、Mスポーツへの移籍を決めることになった。
ブリーンは、すでに9月からMスポーツ・フォードとの作業を開始しており、すでに数回にわたってフォード・プーマRally1のハイブリッドカーのテストを行っている。2022年シーズンの開幕戦ラリー・モンテカルロでは、おそらくこれまでのチームメイトたちよりはるかに長時間にわたってハイブリッドマシンのテストをこなしてきたドライバーになるはずだ。
「ポールと僕は、数シーズン前からこのことを夢見ていた」とブリーンは語った。「子供の頃から世界ラリー選手権へフル参戦をすることを夢見てきたが、ついにMスポーツ・フォードと契約を結ぶことができた。しかも、それは2シーズンのフルタイムでの契約だよ」
「うまくいったことが信じられないよ。2年前には、僕の世界選手権でのキャリアは終わったと思っていただけに。でも、ありがたいことにそうはならなかった。最高のシーズンを過ごし、来年は新たな冒険に向かっている。すべてが自分たちの思い通りになったことが信じられないし、正直言って出場するのが楽しみだよ」
ブリーンとウィルソンは、お互いに知らない者同士ではなく、これまでに何度も接点を持ってきた。ブリーンはジュニアWRCの前身にあたるWRCアカデミーで2011年にフォード・フィエスタR2を駆ってタイトルに輝いており、その1年後には、フィエスタS2000を駆ってSWRCでタイトルを獲得しており、ある意味では、すべての始まりに立ち返ることになる。
「いつかは実現できると思っていたよ。僕の父もずっとフォードのハンドルを握っていたし、僕のラリーの旅もフォードから始まったからね」とブリーンは語った。
「その後、なぜか道が分かれてしまった。プジョー、シトロエン、そして最近まではヒュンダイで過ごしたが、10年後の今、歴史が一回りして、これ以上のハッピーなことはないよ」
ブリーンは、先週もプーマRally1のテストセッションをギャップ近郊で行い、いよいよモンテカルロの開幕にむけたカウントダウンが始まっていることに興奮を覚えている。
「新シーズンの第1戦であるモンテカルロでは、ポールやチームとともに、最高の状態で臨みたいと思っている。そしてフィンランドまでの前半の期間を有効に使いたいと思っている」