WRC2018/05/17

ラトバラ、2戦連続シェイクダウンでトップタイム

(c)Toyota

 世界ラリー選手権第6戦ラリー・デ・ポルトガルのシェイクダウンが17日に行われ、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が3分3.5秒のトップタイムをマーク、Mスポーツ・フォードのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)とヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20 クーペWRC)が0.3秒差の2番手タイムで並ぶことになった。

 シェイクダウンは昨年と同様にパラデス・ステージで木曜日の7時30分からスタートすることになった。かつての名物ステージだったバルタールの近くをスタートする全長4.60kmのこのステージは、終盤の700mがラリークロス・サーキットを使用するため、典型的なポルトガルのステージではない。しかし、前戦アルゼンチンで不本意なエンディングを迎えたラトバラが、そんなことはおかまいなしであるかのように鬱憤を晴らすかのようなスパートをみせた。

 一番手のポジションでスタートした選手権リーダーのオジエが2秒遅れの7番手タイムと出遅れるなか、トヨタのラトバラとシトロエンのクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)の2人が後方での有利なポジションから好タイムを並べ、ラトバラが3分6.3秒のトップタイム、ミークが0.3秒差で続く展開でシェイクダウンは始まることになった。

 しかし、2回目の走行では、ミークが3分4.8秒でトップに浮上、昨年のシェイクダウンでトップタイムを奪ったダニエル・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が速さをみせて0.1秒差の2番手、ラトバラとヌーヴィルがミークから0.3秒差で続くことになった。

 3回目の走行で息を吹き返したかのような速さをみせたのはオジエだった。彼はミークのタイムを1秒上回る3分3.8秒、さらに続いて走行したヌーヴィルもオジエと同タイムで暫定トップに並ぶことになったが、ラトバラがふたたび速さをみせて二人を0.3秒上回るトップタイムをマーク、アルゼンチンに続いて2戦連続でシェイクダウンのトップとなった。

 コルシカ、アルゼンチンと2戦連続でリタイアとなったラトバラは、ドライバー選手権での8位という失望のシーズンになっているが、彼はこのラリーが転換点になることを期待している。

「厳しい春になったが、ポルトガルをシーズンのターニングポイントにしたい」とラトバラは語った。

「フィニッシュラインを越え、クリーンなラリーをして、自分の精一杯のスピードを見つけたい。マシンは十分にコンペティティブだと信じているので、冷静に仕事をしなくてはならない」

「今朝は3回の走行を連続して行い、セットアップの変更は何もしなかった。その必要がない時はセッティングが合っていることを僕は知っている。シェイクダウンで作業をやり始めなければならないのは、良い兆候とは言えない」

 4番手には0.5秒差でミークとともにアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)、さらに0.1秒差でヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)が6番手で続くことになった。

 また、WRC2選手権はシュコダ・モータースポーツのポントゥス・ティデマンドが3分14.5秒のトップタイム、勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は3分17.7秒の5番手、新井大輝は3分18.3秒の8番手タイムとなっている。

■シェイクダウンタイム
1. J-M.ラトバラ 3分03.5秒
2. S.オジエ 3分03.8秒
2. T.ヌーヴィル 3分03.8秒
4. K.ミーク 3分04.2秒
4. A.ミケルセン 3分04.2秒
6. H.パッドン 3分04.3秒
7. E.ラッピ 3分04.5秒
7. O.タナク 3分04.5秒
9. D.ソルド 3分04.9秒
10. T.スニネン 3分05.4秒
11. M.オストベルグ 3分06.4秒
13. E.エヴァンス 3分07.1秒
14. C.ブリーン 3分07.2秒