WRC2024/01/26

ラリー前会見:優勝よりポジティブな結果にしたい

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―エルフィン、真新しいシーズンを、一番手出走でスタートします。とても落ち着いているように見えますが、この素晴らしいラリーをスタートすることにワクワクしていますか?

エルフィン・エヴァンス:「もちろん。モンテカルロは象徴的なラリーだし、ここをスタートするのは常にワクワクする。木曜日はいつもかなり長くて、この瞬間までに大きな積み重ねが必要だが、マシンに乗り込めばまたすぐに感覚を取り戻すだろう」

―あなたのすぐ近くに座っているチームメイト(オジエ)は、ここでかなり速いですが、彼に勝つには何が必要ですか?

エヴァンス:「簡単にはいかない。結局のところ、勝てなくても世界が終わるわけではない。ここで堅実な良いスタートを切ることが重要だと思う。もちろん優勝は常に目標だけど、ポジティブな形で1年をスタートさせることのほうがいい。だから、ここで勝つためだけに全力を尽くすという状況ではないだろう」

―オイット、再びヒョンデのカラーを纏い、2度目の世界王者を目指して今シーズンをスタートします。誰よりもワクワクしているのではないでしょうか。

オイット・タナク:「まあ、新しいチームと新しいマシンでこのラリーをスタートすることは、何度か経験している。特にモンテでは決して簡単なことではないが、また新たな挑戦だ。現時点で多くを予測するのは難しいけど、とにかく走り始めて自分たちの位置を確認したい」

―そのせいかもしれませんが、このラリーはあなたの得意なラリーとは言えませんね。このラリーを特に難しくしている要因は何ですか?

タナク:「嫌いなわけではないんだ。実際のところは、かなり好きだ。ちょっとしたチャレンジだし、今はより伝統的なステージに戻りつつある。だから、間違いなく難しいが、それでも楽しくなるはずだ」

―セバスチャン、このラリーはあなたなしでは語れません。ここで9回優勝というのは本当にすごい記録であり、間違いなくラリー・モンテカルロの王者です。素晴らしいラリーですが、特にあなたにとって、このラリーの雰囲気の何が何度もあなたをここに呼んでいるのでしょうか?

セバスチャン・オジエ:「単純に、ここにいることがいつも特別なんだと思う、魔法の場所かな。この雰囲気が好きだよ。ナイトステージでスタートしなければならない時の覚悟、そしてプレッシャーは、常に大きな挑戦だ。だからここにまた来られたことは本当に嬉しいし、それから、あなたが言っていたようにこのラリーでの記録は僕たちにとってかなりいいものだと言えるかもしれない、だからといって、それが再びスタートするのに保証となるわけでもなく、またゼロからのスタートになるし、またチャレンジングな週末になるだろう」

―もちろん、ここギャップの近郊で、あなたは生まれたわけですが、昨年も勝利しています、まだハングリーな気持ち、モチベーションはありますか?

オジエ:「そうだね、モチベーションがなかったらここにはいないと思う。この素晴らしいクルマを走らせることを楽しんでいるよ。特に、自分が生まれたこの地でたくさんのサポートを受けてそれができるのは本当に楽しい。ユニークなイベントだ。だからこそプレッシャーも大きいし、期待も大きい。今や多くの人が、僕が勝つことはもはや簡単なことだと思っているかもしれないけど、そうじゃない、やっぱりラリー・モンテカルロでは何が起こるか分からないからね。でももちろん、目標は、また勝利することだ」

―そして日曜日にはもしかしてこのイベント10回目の王者を誕生させるという、とにかくとんでもなくすごいことになるかもしれないですね。

オジエ:「それがとんでもないかどうかは分からないけど、でもさっきも言ったけど、数字としては素晴らしいものだね。とても満足しているし、その後どんな数字が出てきても、それが自分を前進させるというわけではなく、どちらかというとこのクルマを走らせることの楽しさで、たどり着けたというのかな。そして王子と握手してトロフィーを持ち帰ることができるなら、言うことない、ここでそれができるならとても素晴らしいよね」

―セブ、ありがとうございます。では次に、アドリアンに聞きます。Mスポーツ・フォード・プーマに復帰しました。戻ってこられて嬉しいですね。

アドリアン・フールモー:「戻ってこられて本当に良かったよ。昨年は、Rally1でのモンテカルロ参戦を最大の目標にしていたから、今日こうしてプーマでここにいることが本当に嬉しいよ。僕にとって難しいチャレンジになるのも確かだけどね。フルシーズンだし、特にモンテカルロではいい走りをしたいし、このラリーは、以前自分が観客としてここにいる彼らが走るのを見てきたから、こうして彼らのとなりにいて、彼らと競い合えることは、僕にとっては本当に大きな喜びなんだ」

―そうですね、実は今あなたは、これまであなたと同じような道を歩んだ2人のドライバーたちと一緒にここに座っていますね、WRC2を経て、Mスポーツで再びWRCのトップに戻ってきて、今の彼らを見て、未来は明るいですね」

フールモー:「確実に、もし同じような未来があるのなら、それはかなりいい。そうなれば本当に嬉しいし、その道をたどりたい」

―あなたが速いことは分かっていますが、このラリーはどんなアプローチで臨みますか?

フールモー:「まずは、Rally1のフィーリングを取り戻す必要がある。だから徐々に進め始めて、自分たちが実際どこにいるのかを確認したい、僕はステージでどのくらいのペースになるのか把握できていないからね。とにかく自分の仕事を楽しめるようにしたいし、それはモンテカルロだからね、難しいことはわかっているし、セブも言っていたように、最初の2つのステージは暗闇の中、高いところもあって、氷のようにステージには多くのサプライズが待ち受ける、チャレンジになる」

(ファンからの質問)
―通常ラリー・モンテカルロでは平均で睡眠時間はどれくらいになりますか?

オジエ:「もちろんかなり厳しい1週間になるが、今回はここまでまあまあいい感じだ。レッキの間は負担もそこまでではなかったから普段と変わらない感じで、8時間は眠ることができたけど、もちろん、レースが始まると当然夜も短くなるけど、それでも7時間、6時間は取れるようにすると思う。僕は元々、ちょっと上の世代に習うという感じで、ビデオを見たりするのに時間を費やすことはしない、や睡眠が大事だと思っている、疲れを残すのは嫌だし、それで機嫌が悪くなるのも嫌だからね」

―エルフィン、ラリー・バルバトスでBRCを走っていたあなたが、いまやモンテカルロをトップスタートすることを感慨深く感じています。トップに立った気持ちはどうですか。

エヴァンス:「確かに僕のキャリアはこれまで多少アップダウンがあったが、最近は成功することが増えた。そしてもちろん僕たちはそれに向けて取り組み、努力している。だから、何事も決して当たり前だとは思わず、これをあと数年は継続したい」

―オイット、ヒョンデWRCに戻ってから、何か変わったと感じましたか?

タナク:「色が変わったけど、それ以外は概ねよく似ていると思う。アイデアはまったく新しいもので、微調整もかなり行われている。全体的に少し良くなったよ」