WRC2024/01/29

ロッセル、WRC2モンテカルロで2年連続優勝

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 ラリー・モンテカルロの最終日、WRC2は、ヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)が前日までトップ争いを演じてきたぺぺ・ロペス(シュコダ・ファビアRS Rally2)を最終ステージで逆転、2年連続で優勝を飾ることになった。

 ラリー・モンテカルロは土曜日までの3日間にわたって息詰まる接戦が続き、ここでの勝利に燃えるニコライ・グリアジン(シトロエンC3 Rally2)がロペスを0.2秒リード、ロッセルもトップから6.9秒遅れの3位で最終日を迎えていた。

 グリアジンとロッセル、そしてロペスにとっては因縁のモンテカルロだ。昨年はグリアジンがトップでゴールを迎えたものの、過度なインカットが問題となってペナルティが課せられ、ロッセルは表彰台の頂点で勝利を祝うことなく、リザルトの変更によってこの大舞台での初勝利を複雑な気分で味わうことになったからだ。そしてロペスもまた昨年のモンテカルロでは二人に届かず3位の表彰台を達成しており、今度こそという思いもあっただろう。

 そして迎えた最終日のオープニングステージ、ロペスがアイスがある難しいコンディションのなかでベストタイムを奪ってグリアジンを逆転して首位へと浮上することになった。さらにロッセルもまた同タイムのベストタイムでグリアジンに3秒差まで迫ってきた。

 続くSS16、ロッセルはロペスに5.8秒の差をつける圧巻のベストタイム、グリアジンを抜いて首位のロペスまで0.9秒差まで急接近することに成功する。

 ロッセルはこの勢いのまま最終ステージで連続してベストタイム、ロペスを逆転して僅か4秒差で2年連続の勝利を飾ることになり、今度こそポディウムで優勝トロフィーを受け取ることになった。

「クレイジーだ。僕のタイヤは完全に死んでいた。彼(ロペス)のタイヤも同じだと思う!信じられない気分だよ」とロッセルはほっとしたように笑みをみせた。

 惜しくもWRC2は優勝はならなかったが、ロペスは2023年のモンテカルロにおける3位を上回る2位表彰台を達成するとともに、今季からWRC2に設けられた最多ステージウィナーに贈られるフォーラムエイト WRC2 Most Stage Wins Awardの最初の受賞者となっている。

 3位には11.4秒差でグリアジンが入り、ニコラス・シアマン(ヒュンダイi20 N Rally2)は表彰台から4分以上遅れての4位のフィニッシュとなった。

 モンテカルロでのデビュー戦を迎えた新しいトヨタGRヤリスRally2は、WRC2のポイント対象外だったサミ・パヤリがRally2勢では最上位となるクラス5位を達成、彼から1分12秒遅れでステファン・ルフェーブル(トヨタGRヤリスRally2)が続き、WRC2の5位となっている。

 WRC3では、ヤン・チェルニー(フォード・フィエスタRally3)がジュヴァンニ・ロッシ(ルノー・クリオRally3)に10分42秒という大差で優勝を飾っている。