WRC2023/04/29

ロヴァンペラ、問題はパンクよりセッティングミス

(c)Toyota

 ワールドチャンピオンのカッレ・ロヴァンペラは、クロアチア・ラリーでは金曜日のパンクによって優勝争いから脱落しているが、そのことよりも、なかなかペースを掴むことができなかった序盤のセッティングミスについて悔しさを露わにしている。

 ロヴァンペラは金曜日の朝、SS2においてチームメイトであるセバスチャン・オジエと同じポットホールでホイールを破損し、2分以上ロスして15位まで後退することになった。彼は翌日、一番手という有利なポジションからスタートし、4つのステージを制覇して5位まで浮上、最終的にはオジエを抜いて4位でフィニッシュしている。

 週末をふりかえって見れば、金曜日のホイール破損がすべてを決めたようにも見えるが、ロヴァンペラはそのことよりもGRヤリスRally1のセットアップミスのためスイートスポットをなかなか見つけることができなかったことの方が問題だと考えているようだ。

「最初からセットアップをうまくキメることができず、それであまりにも多くのタイムを失ってしまった。とくに最初のループのね。ただそれが悔しい」とロヴァンペラは語った。

「でもその後、セブと最後まで争って、争いに勝つことができた、それは悪くないと思う。ただ、そのようなセットアップの準備はラリーの前にやっておくべきだったし、そうしなかったことがちょっと悔やまれる。ラリーの終わりになって方向性がわかっても仕方ない」

 ロヴァンペラのペースは、クロアチア・ラリーが進むにつれて上がっていき、自分にとってより良いセットアップを見つけるため、彼が取り組み続けてきたことを示している。レグ2以降では、ステージの半数を制し、すべてのステージでトップ3のタイムを叩き出している。

「全体的にクルマはうまく機能する方向性に進めることができたと思う」とロヴァンペラは説明している。

「テストの時は本当にドライでコンディションだったからほとんど問題はなかった。でもラリーでは予想以上にクリーンではなくあまりうまく対処できない状況だった。クルマは、僕のドライビングスタイルにはアンダーステアがあまりに強すぎたんだ」

 ロヴァンペラは、昨年の10月に行われたニュージーランド以来、勝利からは遠ざかっているが、今後の選手権については心配していない。彼は選手権ランキング首位に並んで2人のチームメイトからわずか1ポイント差で続いている。

「自分たちがあるべきところは分かっているから、そんなには心配していない。それでも、今回のようにセットアップがうまくいかず、初日の朝に自信とペースを失ってしまったので、とにかくシャープに、正しいクルマでスタートし、スタートからプッシュする必要がある」