WRC2017/08/09

ローブ、「C3はウェットではナーバスだった」

(c)Citroen

 シトロエンC3 WRCのテストを初めて行ったセバスチャン・ローブは、最新のワールドラリーカーのドライでのパフォーマンスに感銘を受けたと語るとともにウェットコンディションではナーバスなフィーリングが顔を出すため、ドライバビリティついて向上させる必要があるだろうと分析している。

 シトロエンとともに9回のワールドチャンピオンを獲得したローブは、火曜日にフランスのターマックステージでC3 WRCのテストを行い、以前のWRカーに比べて高速コーナーのスピードが印象的だったと語った。

「気分は本当に良かった。以前のWRカーと比較すると、高速コーナーがいかに速いかとても印象を受けた」

 ローブは、ストラスブールの近郊のフランスのモーゼル地域で行われたテストにダニエル・エレナとともに臨み、朝にはかなり雨が降ったものの、コンディションは午後には改善し、ウェットとともにドライでのコンディションにおいてC3のドライビングを確かめている。

「終盤でのドライターマックでは本当に速かったと感じた。僕には比較するクルマは多くはないが、以前のWRカーに比べてすべてがすこしずつ良くなっている」

「午前中は濡れたコンディションだったのでフィーリングを得るのは難しかった。かなり雨が降っていたので、そのようなコンディションではタイヤは厳しいものがあった。クルマは以前のWRカーよりもナーバスであり、とても難しいものだったが、一日の終わりのドライな状況ではとてもよかったよ」

 ローブは、シトロエン・レーシングのチーム代表を務めるイヴ・マトンとチームのエンジニアに多くのフィードバックをもたらし、トリッキーなコンディションでのC3の運転性能の改善について促した。

「ラリーステージで少しレーシングカーで走っているように最初は感じた。完全にドライのときには速くてその効果は高いが、トリッキーなコンディションではドライバビリティついては少し向上させて運転をしやすくしたほうがいいだろう」

 ローブは、このテストがかつてチャンピオンシップをともに支配したシトロエンでWRCにカムバックする可能性を否定した。彼はシトロエンで通算78勝を挙げ、2015年ラリー・モンテカルロがチームでの最後のイベントとなっている。

「計画ではただクルマをテストするためだけにここに来た。僕にとっては、新しいWRカーを発見するいい機会になったし、シトロエンにとっては僕のラリーにおける経験にもとづくクルマに関するコメントを得るチャンスになった。しかし、現時点では、将来の計画はない」とローブは語っている。