お気に入りの高速ステージであるにもかかわらず勝田貴元のラリー・エストニアにおけるこれまでの成績は、4度の参戦で4回のリタイアと、決して良いものではなかった。しかし、勝田は今年、ついにジンクスを覆すことに成功した。
トヨタGAZOOレーシング・ネクスト・ジェネレーションのドライバーである勝田は、5度目の挑戦となった今年のラリー・エストニアを5位でフィニッシュした。彼はエストニアの地で3度目の横転を喫したが、今回は事前のシェイクダウンでのクラッシュだったために結果には影響しなかった。
「走りきることができてうれしいよ!」と彼は笑顔を見せた。「木曜日にクラッシュしてしまい、それは小さなミスが原因だったが、マシンを修理してスタートに間に合うかどうか心配だった。しかし、チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、修理は完璧だった」
「このラリーはもともと簡単ではないが、今年は藪や木々が伸びていて、道がさらにナローに感じたので、前回より大変だった」
「ペースノートも完璧でなければならないし、特に路肩の大きなブロックにぶつかってしまうと、簡単にホイールを失ってしてしまう」
勝田は、シェイクダウンでストップした後、リズムをつかむのに時間がかかったことを認めている。
「かなり慎重に走った。雨が降ってきてグリップが変わってくると、ドライブがしづらくなる。それから轍ができて、(シェイクダウンのクラッシュのあとは)あまり集中できなかった」
「プッシュして良い結果を出したかったが、序盤は苦戦し、マシンのフィーリングもあまり良くなかった。今週末は自分が何をすべきかを受け入れなければならず、それを実行した。少しでも気にかかることがあれば、(このイベントでは)チャンスはない」
「最終的に、特に日曜日は、マシンのフィーリングがかなり良くなっていた。もちろん、カッレやエルフィン、ラッピと比べるとペースがまだ足りないが、この週末にはかなり満足している」
チャンピオンシップをリードするチームメイトのロヴァンペラを除けば、勝田は今シーズン、全ラウンドをトップ8以内でフィニッシュしている唯一のドライバーだ。現在、選手権では5位につけている。