WRC2021/09/27

新星ストジーテスキ、シュコダ支援でWRCデビュー

(c)Skoda

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 チェコには才能ある二人の若手が誕生しつつある。ERCバルム・チェコ・ラリーで衝撃の速さで最終ステージまで首位を快走した22歳のエリック・ツァイス。そしてもう一人は、シュコダ・モータースポーツのサポートによってラリーRACCラリー・デ・エスパーニャでシュコダ・ファビアRally2 エボを駆ってWRCデビューを果たす21歳のドミニク・ストジーテスキだ。

 ストジーテスキはカートでキャリアをスタートしたあとラリーに転向、プジョー208 R2で2020年に初めてチェコ・ラリー選手権にフル参戦、2輪駆動マシンのクラスで総合2位を獲得して才能の片鱗を示すことになった。2021年にはシュコダ・ディーラーチームのACA シュコダ・ヴァンチーク・モータースポーツのファビアRally2エボのステアリングを握ってチェコ選手権に参戦、初めて4輪駆動マシンで臨んだ選手権開幕戦ヴァラシュスカ・ラリーで3位表彰台を獲得、その後も表彰台に迫る速さをみせた彼への報酬としてシュコダ・モータースポーツがラリー・ボヘミアでのサポートを決定、ワークスカラーのマシンを駆ってヤン・コペツキに続いて見事に2位フィニッシュを飾っている。

 シュコダ・モータースポーツは2020年以降、公式にはワークス活動を行ってないものの、シュコダのモータースポーツ120周年記念事業の一環としてストジーテスキを支援し、トークスポーツWRTのファビアRally2 エボでWRC3にデビューさせる。

 シュコダ・モータースポーツの責任者であるミヒャール・フラバネクは、チェコの次世代スターのためにストジーテスキのサポートを行うことを決めたと語った。

「ドミニク・ストジーテスキは、チェコのラリー界を代表する才能の持ち主であり、彼のキャリアの次のステップをサポートすることにした。彼は、国内ラリー選手権のトップランナーの一人として、急速に頭角を現してきた。しかし、今後は海外でのラリー経験を積むことが不可欠になる」

「シュコダ・モータースポーツは、これまでにも若い才能をトップに押し上げてきた。私たちは、ドミニクが将来、これまでの多くの先輩たちと同じように、これから得た経験を活かしてくれると確信している。彼には明確な目標が与えられている。学び、新しい知識を身につけることだ」

 ストジーテスキは現在、チェコ・ラリー選手権のポイントランキングで4位につけているが、国内選手権以外にも7月にはイタリアで開催されたヨーロッパ・ラリー選手権のラリー・ディ・ローマ・カピターレに出場して17位、ERCチェコ・ラリー・ズリーンでは彼のキャリアにおける初めての大きなクラッシュに見舞われてはいるものの、さまざまな新しいチャレンジを経験してきた。ストジーテスキは、WRCデビュー戦はこれから自身がなにをベンチマークとして行くべきかについて学ぶ重要な機会になると考えている。

「世界選手権のレベルで戦えるチャンスをもらったことに感謝している。スペインではできるだけ多くの経験を積み、できるだけ多くの距離を走りたいと思っているよ」とストジーテスキは語った。

「シュコダ・モータースポーツがサポートするトークスポーツWRTと一緒に仕事をすることも楽しみにしているよ。チームには国際的に有名なドライバーを何人か走らせていて、それがきっと僕のベンチマークになるはずだ」

 ラリーRACCラリー・デ・エスパーニャはWRC第11戦として10月14〜17日に開催される予定だ。