Raid2022/12/02

2023年ダカール4輪部門に72台がエントリー

(c)RedBull Content Pool

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 2023年ダカール・ラリーがエントリーリストを発表、全365台となるエントリーのうち4輪部門は72台が占めており、4輪部門の最上位を示すカーナンバー200でスタートするのは、昨年の覇者であるトヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタGR DKRハイラックスT1+)だ。

 今年4度目のダカール勝利を飾ったアル‐アッティーヤは、今季から始まった世界ラリーレイド選手権(W2RC)の初代王者に輝くとともに中東ラリー選手権(MERC)でも5戦中4戦を飾って通算14回目のタイトルを獲得しており、チームメイトのヘンク・ラテガンと2009年の覇者ジニール・ドゥ・ビリエとともにダカールでの勝利を狙う。

「最高だった今年のダカールの勝利のあとも僕らは一生懸命に作業し続け、世界ラリーレイド選手権のタイトルを獲得できた。タイトルを防衛する準備はできていると思う」とアル‐アッティーヤは語った。

「ナミビアで行った新しいマシンのテストではすべてがうまく機能していることを確認したし、また勝てたら素晴らしいだろう。誰にとっても特にタフなレースになることは分かっているので、クレバーにならなければない」とアル‐アッティーヤは語っている。

 バーレーンレイド・エクストリーム(BRX)のハンターT1+を駆るセバスチャン・ローブは、ダカールでの悲願の初勝利に挑むことになる。ローブは、世界ラリーレイド選手権最終戦のアンダルシアでBRXチームとして初のクロスカントリー勝利を収めて自信を深めており、ナビゲーターのファビアン・ルルカンとともに強力なライバルを倒すことを目指す。

「ナッサー・アル-アッティーヤに勝つには、完璧なレースをしなければならないことははっきりしている。彼らはほとんどミスをしないし、問題箇所を察知することができる」とローブは語っている。

「ある特定の路面では彼より速く走れるが、どこでもというわけではない。広大な起伏のある台地や砂丘で、視界が悪いときに地形を読み取る能力は、僕が見習いたい彼の優れたドライビングの資質だ。それは、砂漠での経験だとも言えるだろう。アウディ勢も非常に強いことは分かっているが、いずれにせよ、我々は良い準備をしてきた。これまで3回表彰台に上ったことがあるが、総合優勝は一度もない。今年のダカールは厳しい。起こりうるトラブルやミスをすべて回避しなければならない。それが僕の最大の目標となる」

 BRXからはオルランド・テラノヴァもハンターT1+で参戦し、ラリー・デュ・マロックの勝者であるGCKモータースポーツのゲラン・シシェリがプライベーターとしてハンターT1+を走らせる。

 もちろんダカールでの初勝利を狙うのはハンターT1+勢だけでない。フル電動ドライブトレインのアウディRS Q e-tronで2度目のダカールに挑むチーム・アウディ・スポーツは、今年もまた14回の優勝経験を持つステファン・ペテランセル、2度の世界ラリー王者のカルロス・サインツ、2016年の世界ラリークロスチャンピオンのマティアス・エクストロームによる3台体制での参戦となる。アウディは、スリム化してエアロダイナミクスを強化したRS Q e-tronを投入する。

 また、オーバードライブ・レーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)も母国での勝利を目指すほか、XレイドMINI JCWチームのヤコブ・プシュゴンスキー(MINI JCW T1+)やマティユ−・セランドリ(センチュリーCR6-T)らも上位進出を狙う。