WRC2018/08/17

FIAと主催者がステージ速度に関して話し合い

(c)M-Sport

 FIAは平均速度に関するドライバーたちからの批判に伴って今週末ドイツで開催される世界ラリー選手権で主催者と会議を行い、ステージの安全性を測定するより優れた方法について話し合う予定だ。

 平均速度を下げるために先月のラリー・フィンランドのルートは大幅に変更され、よりツイスティでナローな道路が特徴となった。しかし多くのドライバーは、これによって本当にさらに安全となったのかどうかについて疑問を呈した。

 フィンランドでは、2016年にクリス・ミークが平均速度126.6km/hというイベントの新記録を達成して優勝したが、ステージの平均速度を130km/h以下に抑えようとするFIAの不文律のルールによって2017年は速度を落とすためシケインを導入した。しかし、今年のイベントではシケインではなく速度の低い道を組み合わせた新しいルートによって平均速度を時速122.6km/hへさらに低く抑えることに成功した。

 しかし、ドライバーたちの中には、ハイスピードの多くは長いストレートセクションから来ているものであり、ハイスピードだからすべて危険だと決めつけることは間違いであり、さらに低速の新しいルートを組み合わせて見かけ上の平均速度を下げることはナンセンスだとの考えを示している。

 FIAラリー・ディレクターのイヴ・マトンは、フィンランドのコース改革はFIAの指示ではなく、主催者自らの意向によってルートを変更したことを明らかにし、ドイツでの会議が実現可能な解決策を生み出すことを望んでいる。

「平均がこのように高いときは、スピードが非常に速く危険な場所に多くのコーナーがあることは確実だ」とマトンは語った。

 マトンは、時速130km/hは「限界値でもないし最終的なものでもない」と強調したが、次のように付け加えた。

「(道路が)より速ければ、それがより危険であることに、異議は唱えられないと思う。私はこれを改善するために何ができるのかを議論したいが、その一方で、ステージを出来る限りありのままに留め、ドライバーたちにとって楽しめて最も危険な場所を避けられるように保ちたい」

 WRCチャンピオンのセバスチャン・オジエは、2017年のフィンランドでシケインを批難していたが、今年のような一般道をあるがままの状態で使用したという解決策を一応支持する姿勢をみせた。

「ステージ上の人工物は僕にとってすべてクソったれだ」と彼は語った。

「新しいセクションの多くは挑戦的だった。道がよりワイドになればなるほどそれは超高速となり、高いリスクと危険をもたらす」