WRC2019/09/27

FIA選手権の公式データベースが誕生

(c)FIA

 モータースポーツの統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、ファンにむけた新しいサービスとしてFIA選手権のリザルトなどのデータベース「FIA Championships Results & Statistics」を公開した。

 このFIA公式データベースは、FIA公式ウェブサイト(fia.com)をさらに拡張し補完するもので、FIAとモータースポーツネットワーク事業をグローバルに展開するmotorsport.comの関連企業であるモータースポーツ・スタッツの共同によって構築されたものだ。

 このデータベースでは、1950年以降のFIAフォーミュラ1世界選手権をはじめ、17に及ぶFIA選手権のリザルトを網羅しており、この中には現在すでに消滅しているスポーツカー、ツーリングカー、ラリーなどのFIA選手権の記録も含まれている。

 すでにモータースポーツ・スタッツは独自のデータベースであるForixを築き、データ収集チームによって週末ごとに50を超えるイベントの豊富なデータと結果をキャプチャしてきた。FIAとの協力関係によって今後はFIAの主要選手権のデータや結果がシステマチックに保存されることになり、ファンはこのモータースポーツの記録集を自由に閲覧することができるようになる。

 世界ラリー選手権については、いまのところ1990年以降がデータベース化されているが、多くのイベントにおいてはスペシャルステージのタイムやそのステージを終えた時点でのタイムについては空欄となっており、まだ優勝者しか乗ってないイベントも見受けられる。今後は公式リザルトとして残ってないさまざまなデータをどのようにして正確に収集するのか課題は残されている。

 ラリードライバーについてもデータベース化されているため、個人のキャリアについて調べたときに、ほかのFIA選手権における成績についても一覧で表示される機能は大いに歓迎されるだろう。たとえばセバスチャン・ローブの過去のWRCのリザルトを調べた際に、FIA世界ラリークロス選手権やFIA世界ツーリングカー選手権における彼のリザルトも参照できるところは便利なところだ。

 しかし、あるラリーにおけるドライバーのステージごとの順位の変動を一覧で見たいと思ってもその表示機能はなく、リタイアの理由、WRC2やサポートカテゴリーごとの順位やリザルトの表示がないことやデータベース化されてないコドライバーの記録については今後の改善を待ちたいところだ。

●FIA Championships Results & Statistics
https://fiaresultsandstatistics.motorsportstats.com/