WRC2018/11/16

Mスポーツ、チームオーダーでオジエを全面支援

(c)M-Sport

 ラリー・オーストラリアの初日、Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームはセバスチャン・オジエの明日のスタート順を有利にするためにSS6シェアウッドでチームオーダーを発令した。

 雨への期待が裏切られたことで、ルースグラベルの掃除を強いられたオジエはSS5を終えて10位までポジションダウンすることになった。リバースのスタートオーダーで走る明日の土曜日のステージは金曜日よりはるかの多くのグラベルがあると言われており、二日続けて最悪のポジションでのスタートを回避させるために、Mスポーツ・フォードはSS6でついにオーダーを発令することになった。

 土曜日のスタートオーダーはSS7/8のスーパーSSの前の時点の順位で決まるため、テーム・スニネンとエルフィン・エヴァンスはSS6のフィニッシュラインの直前でスローダウン、オジエを7位へと浮上させることに成功した。

 Mスポーツ代表のマルコム・ウィルソンは、オジエとジュリアン・イングラシアのタイトルを掴みとることがチーム全体の目標であると語った。

「セバスティアンとジュリアンは道を開く厳しい一日となったが、彼らは欲求不満を強いられながらも、けっしてターゲットから道を逸れなかった。彼らは強くプッシュし、ミスをしなかったからこそ、ティエリー(・ヌーヴィル)がタイムを失ったとき、有利なポジションに立つことができた」とウィルソンは語った。

「その後、エルフィン(・エヴァンス)とテーム(・スニネン)のポジションを戦略的に下げさせ、セブたちの優位を強化することができた。シーズンの終わりにおいてチームスポーツがどれほど大きいのかを示せた。若い二人も今日はうまく走り、彼らのサポートを見てうれしく思った。全員が競争相手であり、ポジションを譲ることを認めることは決して容易ではないが、誰もがセバスチャンとジュリアンに週末に最大限のチャンスを与えるために一緒に働いている」

「我々にとって2つめのドライバーのタイトルが目標だが、まだ戦いは終わりではない。あと2日間でまだまだ多くのことが起こるはずだ!」

 スニネンにとっては初めてのオーストラリアでありながら、SS5では0.1秒差の2番手タイムを奪った直後だけに残念なオーダーとなったが、彼はオーストラリアでのペースを掴んだことを素直に喜んでいる。

「いい一日だったよ。ループの2回目のドライブのほうが楽だった。ペースは良かったし、SS5では最速タイムとは0.1秒差の2番手タイムだったからね」とスニネンは語った。

「次のステージでセブにポジションを譲ることになったが、これはゲームの一部だ。彼はチャンピオンを戦っている。チームのためにも、路面掃除に苦しんだ彼を助ける必要があるのは当然のことだ」