WRC2023/03/16

Mスポーツ、ライバルに負けない徹底的な準備

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、ラリー・メキシコの困難なグラベルロードにオイット・タナクとピエール-ルイ・ルーベの2台のフォード・プーマRally1で挑み、シーズン初のグラベルラウンドでのパフォーマンスを発揮することを目指す。

 2020年以来の開催となるラリー・メキシコは、高地と灼熱の気温で知られ、ハイブリッドのRally1カーにとって初のチャレンジとなる。また、全13戦で争われる今季、そのうち7戦がグラベルの路面でのラリーとなるため、競争力のあるグラベルスペックのマシンを仕上げることがチームにとっても最大の目標となる。

 前戦のラリー・スウェーデンで優勝したタナクはチャンピオンシップのトップに躍り出ており、一番手でコースを走るメキシコでは不利な戦いになることは間違いないが、タイトル争いに向けてチームのモチベーションは高まっている。

 また、ピエール-ルイ・ルーベは、ラリー・メキシコへの参戦は初めてとなるが、2022年のアクロポリス・ラリーのラフなグラベルでキャリア初のラリーリーダーとなり、WRC初となるステージ優勝も果たしたため今週もその活躍に期待がかかっている。

 チーム代表のリチャード・ミルナーは、タナクとルーベがメキシコのコンディションを模擬した南スペインの高地でのプレテストでもトラブルなく走行し、シャシーとトランスミッションのセットアップについて多くの作業を行い、自信をもってメキシコに乗り込むことができると語っている。

「ドライバーとテストチームのフィードバックから、プーマがメキシコの典型的なタフなコンディションに対応できることを確信している。オイットがスウェーデンで優勝したことで、チームは勢いに乗り、次のラウンドに臨む準備ができている。メキシコというユニークなチャレンジに挑むために、チームはできる限りのことをしてきた。メキシコのためにマシンを準備したチームの努力と献身は、ライバルにひけを取らないはずだ」

 また、Mスポーツは、ラリー・メキシコでは、アドリアン・フールモーがフィエスタRally2で今季2度目のWRC2参戦を果たす。フールモーはラリー・メキシコは初参戦となるが、昨年のラリー・オブ・ネイションズ・グアナファトで総合2位を獲得しており、このイベントに関する重要な経験や道路の知識を有している。